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  • 2023/09/19
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WEC富士6時間でルマン100周年展示の再現

9月8日(金)〜10日(日)、富士スピードウェイではFIA世界耐久選手権第6戦「6 HOURS of FUJI」が開催され、最終日の10日が好天に恵まれたこともあり、3日間のべ54,200名もの観客を集めました。レースはトヨタの1,2フィニッシュで今年のマニファクチャラ―ズチャンピオンを獲得、多いに盛り上がる大会となりました。

今年は1923年にルマン24時間レースが開催されてから100周年となり、年間で様々な祝賀行事が行われる中、今回のWEC富士でもルマンへの感謝とリスペクトを込めた記念展示会を、日本車として優勝経験を持つ、トヨタとマツダが共同で行いました。

デモラン要請に従ってルマン24時間レース・ルマン100周年記念パレード、第11回ルマンクラシック(共にフランス)、グッドウッドフェスティバルオブスピード(英国)ヒルクライムに参加し、ドイツを経由して広島に戻ったばかりのマツダ787Bが、TOYOTA GAZOO RACINGとマツダの共同ブースに展示されました。この共同ブースのコンセプトは、ルマン24時間レースの際に展開した「ルマン100周年記念JAPAN ENDLES VISIT」の再現でした。ブース内部には、マツダ787BとGR010ハイブリッドのほか、プリウス・ルマン100周年GRエディションとMAZDA MX-30 REV(欧州仕様車)が並んでいます。背景には、ルマンで話題を呼んだ人気漫画家による「ルマンガ」イラストが壁一年に展開されており、足を止めて見入る観客が後を絶ちませんでした。

また、共同ブースの前では、ルマンで現地配布のために制作された特別ステッカーが配られ、子供だけでなく熱心なレースファンの皆さんにも喜ばれていたようです。3日間、説明員としてマツダ787Bの傍に立ち、精力的にステッカー配りをしていたマツダの野村裕之さんは、「優勝から32年たってもマツダ787Bは人気がありますね。不思議なことに、40代、50代以上のファンがこのクルマを目指して来られるのは理解できますが、意外に20代、30代と思しき若い人がこのクルマの前で写真を撮っていく姿が見受けられました。クルマのリバリーが派手だからか、はたまたゲームなどで知られているからかは定かではありませんが、面白いなと思いました。おかげさまで最終日の午後には、予定のステッカーは全数配り終えました」と語っていました。野村さんは、32年前のルマン24時間レースでは、マツダスピードチームのメカニックとしてこのマツダ787B 55号車の右フロントタイヤを担当した人でした。

イベント広場では、「ボンジュールフランス村」大テントが中央に配置され、ファストフードからワイン販売、温かいフランス料理、ドリンク類などのショップが多数入り終日賑わっていました。また、TOYOTA GAZOO RACINGのブースでは、歴代のWEC富士レース出場マシンが並べられており、また水素レースカーのコーナーにはお馴染みS耐車両のGR水素カローラ、2026年にデビューと言われている水素ハイパーカーのショーモデルも展示されていました。

今年のWEC富士6時間レースには、本年のルマン24時間レースを制したフェラーリ499P、チャンピオンシップ獲得を狙うTOYOTA GAZOO RACINGのGR010ハイブリッド、プライベートチームからの参加が増え合計4台となったポルシェ963、プジョー9X8など合計11台のハイパーカーがエントリー。また、LMP2も11台、GTE車両が14台となり、合計36台によるハイスピードバトルに注目が集まりました。そんな話題性もあり、早朝から観客がグランドスタンド裏のイベント広場が集まってきました。ハイブリッドシステムを義務化したハイパーカーや北米IMSAとの共通レギュレーションとなるLMDh、燃料もすべてTOTALの合成燃料でレースもカーボンニュートラル化を狙って、大きく舵を切り始めたシーズンとなっています。

来年のWEC富士6時間レースには、BMWやランボルギーニのファクトリーチームがハイパーカーをエントリーすると噂されています。このレースがさらに賑わうことは間違いないでしょう。

Text and photos by MZRacing

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