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  • 2023/09/23

5年ぶりのMAZDA FANN FESTA at FUJI、大盛況のうちに閉幕

9月17日(日)、富士スピードウェイにて「MAZDA FAN FESTA 2023 at FUJI SPEEDWAY」(以下MFF)が開催され、14,000名のマツダファン/モーターファンが盛りだくさんのコンテンツを楽しみました。

この日、晴天の富士スピードウェイには、早朝から5,000台を越えるマツダ車が集まってきました。中には遠く東北や九州のナンバープレートも見えます。3連休のシルバーウィークと重なったため、御殿場や富士五湖近隣のホテルはフルブッキング。家族連れでMFFを目指して来られた方も多かったようです。そのため、早い時間にはスピードウェイ場内の駐車場への入場待ちで渋滞する光景も見られましたが、オープニングセレモニーが行われた午前9時半には、なんとか落ち着きを取り戻していました。中でもAパドックには、車種モデルごとにマツダ車オーナークラブ連合のみなさんが、整然とマイカーを整列しており、見た目にはマツダ本社工場からの出荷を待つモータープールのようなシーンとなっていました。また、広島から300名を超えるマツダ社員が運営スタッフとして参加しています。

オープニングセレモニーでは、MFF実行委員会委員長の寺田陽次郎さんが開会を宣言。続いて、レーシングスーツ姿のマツダ毛籠勝弘代表取締役社長兼CEOが、青山裕大取締役専務執行役員、松本浩幸常務執行役員、中山雅デザイン本部長、齋藤茂樹NDロードスター開発主査と共に登場。毛籠社長は、「マツダは、いつの時代も走る歓びで移動体験の感動を量産する、クルマ好きの会社であり続けたいと考えています。この(イベント)のようなブランド体験を通じて皆様方と交流を続け、絆を高めてまいりたいと存じます」と挨拶し、喝采を浴びていました。

コンテンツは、マツダミュージアムin FUJI、クラシックマツダ展示、SOK紹介やものづくり体験、KIDSモデラー、KIDSデザイナー、KIDS安全体験などお子様にクルマと触れる体験を提供するコーナーやマツダSKYACTIVSラグビーチーム、ペーパークラフト体験、ラジコンカー体験、グランツーリスモ大会などピットビルディング全体でマツダのブランド体験ができるように配置されていました。また、秋田犬コーナーやBeauTEAサロンなどの癒し系コーナーも完備しています。もちろん、レーストラックでは、マイカーでレーシングコースを走るパレードランには合計550台が参加しました。60台が集まったECOマツ耐3時間レースには、初めて設定されたマツダ社長杯を目指すマツダ販売会社チーム13台を含んでいます。普段、お客様に対応しているフロントマン、エンジニア、営業マンらが力を合わせ、この日だけは日常を忘れて耐久レースのチームプレイに没頭する姿は頼もしいものです。トヨタGR86 CNFとスバルBRZ CNFを迎えたMAZDA3 Bio、ロードスターCNFによる共演、ST-5クラスのマツダ車ST-5クラス車両の編隊走行やマッドマイクのドリフトパフォーマンスにも観客の目は釘付けとなっていました。ピットビル3階ステージでは、トヨタ/スバル/マツダのカーボンニュートラル時代の共挑ステージや寺田陽次郎のルマン100周年トーク、9月14日に発表されたばかりのMX-30 Rotary EVステージでは、上藤和佳子主査とふたりのREエンジニアがマツダDNAの根幹であるロータリーエンジンの復活を説明しました。

そして、クライマックスは、マツダ787Bをはじめとするレジェンドカーデモンストレーションランでした。グリッドでは、アメリカから初上陸したRX-7 GTU 1992、1978年のデイトナ24時間を走ったマツダオート東京仕様のRX-3、RX-7 Gr.Bラリーカー、ITO HAMローラT88/40グラチャンカーや1990年代の富士スピードウェイで活躍したRX-7 JSS、忠実にレストアされた碧南マツダRX-3(若き中嶋悟が研鑽を重ねたマシン)、スパクラシック仕様のファミリアロータリークーペなど、珍しい可動車が並んでいました。そんな中でも最大の輝きを放っていたのが、マツダ787Bに続くフロントロウに並べられたRX-7 254、マツダ737Cの「本物」ルマンカーの2台です。それぞれ30数年間倉庫の片隅で眠り続けていた個体が数年前に相次いで発見され、現在のオーナーが苦労を重ねてフルレストアしたマシンで、正真正銘マツダスピードが開発したルマンカーに他なりません。RX-7 254は、1982年のルマン24時間レースに出場した後、この富士スピードウェイで開催された第1回WEC in FUJIに従野孝司/関谷正徳/トム・ウォーキンショウが乗って活躍した個体そのものです。一方のマツダ737Cは、1985年のルマン直前に行った英国のサーキットテストで全焼してしまったシャシーを再建し、メカニック総出により3日間で組み上げた幻のマシンです。ルマンでも色々トラブルは発生しましたが、なんとかクラス6位で完走を果たしています。ふたりの現オーナーさんには、このMFFのイベント企画が立ち上がってすぐに、ぜひデモンストレーション走行に加わってほしいとお願いしており、本業の傍ら時間を割いて走るための最終調整やテスト走行を行なってこの日を迎えています。

寺田さんが乗るマツダ787Bを先頭に、RX-7 254とマツダ737Cが多数のレジェンドマシンを従えて富士スピードウェイの第2コーナーからコカコーラコーナーに向けて下っていくシーンを見て、ぐぐっと込み上げるものがあったのは私だけではないだろうと思います。御殿場の伊東さん(254オーナー)、広島の伊藤さん(737Cオーナー)のお二人には心から感謝しています。本当にありがとうございました。また、寺田さん渾身のドライビングで富士のホームストレートを駆け抜ける「天使の絶叫」サウンドには、多くのファンが魅了されたのではないでしょうか。この3台のルマンカーが揃った事実は、まさにルマン100周年の今年にふさわしい「一期一会」だと言えるでしょう。 

【ライブ配信見逃しアーカイブ】 (YouTube 7h29m)

文 : MZRacing代表 三浦正人 Photos by MAZDA/MZRacing

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