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  • 2024/11/25
  • S-Tai

最終戦向けのアップデートを受けた55号車、12号車もノートラブルで完走

11月17日(日)、ENEOS スーパー耐久シリーズ 2024 Empowered by BRIDGESTONE第7戦「S耐ファイナル富士」4時間レースが開催され、MAZDA SPIRIT RACINGからST-Qクラスにエントリーした55号車「MAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio concept」(寺川和紘/関豊/井尻薫)、12号車「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER CNF concept」(川田浩史/堤優威/阪口良平/前田育男)の2台は目標としていたノートラブル、ノーペナルティで完走、ST-5クラスの120号車「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER」(上田純司/箕輪卓也/織田祥平/松原泰世)は終盤に駆動系にトラブルが発生し、チェッカーを受けたものの規定周回数不足で完走とはなりませんでした。

第6戦岡山をスキップし、最終戦に向けたアップデートキットを組み込んだ55号車、そのメインメニュ-は空力デバイスの見直しでアイテムはフロントバンパー/スプリッター/ボンネット/リヤウイングと多岐に渡り、より精悍なシルエットとなりました。このアップデートについては、16日にメディアを囲んでの説明会も実施されました。
ボンネットは株式会社SUBARU社の協力のもと、同社航空産業部門で廃棄となるカーボンプリプレグ端材を分解/再生したCFRPを使ったもので、デザイン性と軽量高剛性を両立させたアイテムです。フロントバンパー/スプリッター/リヤウイングはより大きなダウンフォースを得るために形状を見直し、クーリング性能も向上させたデザインとなっています。フロントのスプリッター突出量とリヤウイング角度調整が可能となったため、サーキットの特性を含めて様々な状況に合わせた空力バランスの調整が可能となりました。
レースは4時間レースながら途中2回の赤旗中断と2回のSC、4回のFCYで実質のレース時間は1.52.5時間ほどという荒れたレース展開となりました。これにより、当初のレース戦略は完全に白紙化され、上記が掲出されるたびに各チームは戦略を立て直す必要に迫られました。55号車は最初のFCY掲示後、SCに変わった時点で1回目のピットインを行い、寺川から関に交代、燃料補給とタイヤ交換を行いました。その後赤旗中断となり、レース再開後、2回目のFCY解除後に2回目のピットイン、関から井尻へのドライバー交代とタイヤ交換のみでピットアウト。この後2回目の赤旗からレース再開となりますが、赤旗によるレース時間短縮から規則変更の公式通知が公示され、井尻はそのままチェッカーまでドライブが可能となります。その短い時間ながら井尻は果敢な走りを披露、55号車を完走へと導きました。 12号車は川田がスタートを担当。1回目の赤旗からレース再開までをドライブし、レース再開後すぐに1回目のピットインを実施しています。川田から阪口に交代し燃料とタイヤ交換を行ってピットアウト。その後2回目の赤旗から再スタートまでそのまま阪口がドライブを担当しました。この時点で12号車は1回しかピットインしておらず、もう1回のピットインが必須となりました。チームはコース状況とマシンコンデションを理解している阪口にレース終盤までドライブを託し、残り10分となった時点でピットインする予定を立てます。しかし、その予定周に4回目のFCYとなり、タイミングを逸してしまいます。FCY解除後すぐに2回目のピットインを実施、阪口から前田への交代のみでピットアウトしその3周後に無事チェッカーを受けました。
前田は、「とても荒れたレースでしたが、チームは2台ともトラブルも無く、ノーペナルティでフィニッシュ出来たのでよかったですね。私は最後の最後でドライブしましたが、もうあと1周あると勘違いしてしまいアタックするつもりで全開のままチェッカーを受けてしまいました。パッシングしながら手を振ってチェッカーを受けるつもりだったのに失礼しました」、とエピソードを語りました。

12号車ドライバーの川田は、「今年からチームに合流しましたが、チームの雰囲気もよく自分のドライビングに集中できました。最初は自分のドライビングの未熟さもあって、クルマを壊さない走りに徹しましたが、レースを経験していく度にチャレンジする心も芽生え、最後はスピンを経験するまで攻める事ができました。この経験を糧により精進していきたいと思います」。
55号車ドライバーの寺川は、「この1年間は本当にいろんな事がありましたが、レースごとにチームの成長を感じる事が出来ました。一人一人が目標をもって取り組んで行き、それがよりよいチームワークの形成につながったと思います。クルマはまだまだ成長過程ですし、伸びしろはまだたくさんあります。来年に向けて、チーム一丸となってチャレンジしていきましょう」、と語っています。
チーム監督の木田務は、「1年間お疲れ様でした。私自身は好きなレースをこのチームメンバーと一緒に戦えて本当によかったと思っています。クルマも、55号車はST-2クラスのマシン群と同等の速さを身につけました。1年前はまだまだ追いつくまでは遠いなあと思っていましたが。12号車もST-4クラスと同じ速さを身に付けました。また、同じST-Qのスバルさんとも同等かそれ以上のパフォーマンスを得ていると感じています。これもスタッフみんなの力を結集したおかげです。もちろん、ST-Qは実験の場でもあるので、レース結果や速さだけではない事は重々承知していますが、やはりサーキットではより上を目指すのが宿命ですから。来年はより魅せるレースを心かげていきたいですね」、と抱負を語りました。

これで今シーズンのスーパー耐久シリーズは全て終了しました。2025年も引き続きMAZDA SPRIT RACINGの応援をよろしくお願いします。

Text and Photos by MZRacing

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