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  • 2020/01/25
  • IMSA

IMSAとACO、共通技術規定「LMDh」新設で合意

1月24日(金)、デイトナインターナショナルスピードウェイ内のカンファレンスルームにてIMSAとACO(フランス西部自動車クラブ)が共同カンファレンスを行い、共通技術規定「LMDhプラットフォームを新設すると発表しました。

カンファレンスには、デイトナ24時間レースに出場するチーム、マニュファクチャラー、シャシーコンストラクター、ACOおよびIMSA幹部、メディアなど約200名が出席しました。発表された新しい「LMDh」車両は、FIA世界耐久選手権(WEC)とIMSAウェザーテックスポーツカー選手権の双方で使用されることになります。つまり、現在計画が進んでいるルマンハイパーカーに加え、開発コストが抑えられる上に各マニュファクチャラーの特色が出せる新しいプロトタイプカーが、耐久レースの最高峰であるルマン24時間レースを走ることができるようになります。この共通プラットフォームは、世界規模で多くのマニュファクチャラーの期待に応えるもの、とカンファレンスで説明されました。マニュファクチャラーにとって、ルマン24時間、デイトナ24時間、スーパーセブリング、スパ・フランコルシャン、プチルマン(ロードアトランタ)、シルバーストンなどのメジャーレースに、同じ車両で出場することが可能となります。

ACOとIMSAは、この新しいLMDh規定のベースを共同で作り上げましたが、詳細については今後の調整が必要としています。FIA WC シリーズは、2021年9月から、IMSAウェザーテック選手権は2022年1月から施行されると付け加えられました。LMDhは、ACOのハイパーカー規定とIMSAのDPi 2.0規定をもとにし、以下の要素が共通化されます。

・現在のLMP2車両を製造する4つのマニュファクチャラーである、ダラーラ、リジェ、マルティマティック、オレカが製造する新しい共通シャシーがベースとなります。このシャシーは、新規定のLMP2にも用いられることになります。
・外観シルエットとデザインは自由度があり、この車両に搭載するエンジンマニュファクチャラーのブランドまたはスタイルに基づいたものとなります。
・車両には、リアアクスルにKERSタイプの、共通ハイブリッド機構が採用されます。
・新しい技術規定の詳細は、本年3月のスーパーセブリングにおいて、発表される予定です。

ピエール・フィヨンACO会長は、「本日の発表は、ACOとIMSAによる、共通の耐久レースプラットホームのスタート地点となります。この新規定は、両者の意見が一致したことを意味します。耐久レースの将来は、大きな成功を果たすでしょう。マニュファクチャラーは、FIA WECとIMSAウェザーテック選手権双方のトップカテゴリーに参戦することが可能となります」と語っています。

ジム・フランスIMSA会長は、「私の父、ビル・フランス・シニアが1962年にこのデイトナスピードウェイで最初のデイトナ・コンチネンタルスポーツカーレースを始めた時、世界中のスポーツカードライバー、チーム、マニュファクチャラーを集めたいと考えました。本日の発表が、私の父の意思を次のレベルに引き上げるものとなるでしょう」と話しました。

カンファレンスを聞いていたマツダUSAモータースポーツ担当ダイレクターのネルソン・コスグローブは、「今日の発表は、世界のスポーツカー耐久レースにとって大きな一歩を踏み出す歴史的な合意だと思います。今後マツダUSAとしてどのような対応をすべきかを相談し、我々が目指す方向性を探って行きたいと思います」と感想を述べています。「私たちの目下の目標は、明日スタートする今年のロレックス24時間レースを計画通りに戦い、結果を残すことだと思います。昨日の予選終了後に2台のマツダRT24-Pは、エンジンをフレッシュなものに載せ換えたため、昨晩のナイトプラクティスはスキップしました。そのため、本日午前中のプラクティスセッションは、各部に異常がないかのチェック走行と、給油とドライバーチェンジの練習に時間を費やしました。これにて準備は完了です。チームは本日十分に休息をとり、明日のレースに備えます」と語りました。

Text and Photos by MZRacubg from Daytona Beach, USA

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