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  • 2023/10/25
  • S-Tai

MAZDA SPIRIT RACING は3台揃って完走を果たす

10月21日(土)~22日(日)に、岡山県美作市の岡山国際サーキットで、ENEOS スーパー耐久シリーズ2023 Supported by BRIDGESTONE第6戦「スーパー耐久レースin岡山」が開催されました。全長3,703mと短く狭いコースのため、2グループに分け行われた3時間レースのグループ2(ST-Q 3台,ST-3,4,5の全27台)に、MAZDA SPRIT RACINGから、ST-Qクラスに、55号車MAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio concept(寺川和紘/井尻薫/関豊)、12号車MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER CNF concept(阪口良平/堤優威/前田育男)、ST-5クラスに120号車 倶楽部 MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER(杉野治彦/樋口紀行/本多永一/中島優太)が参加。全車ノートラブルで完走し、駆けつけたマツダ社員応援団の前で過去最高の結果を残しました。

バイオディーゼル燃料を使用する55号車 MAZDA3は、特に足回りの細やかなセッティングで手に入れた速さと安定感で、同じST-QクラスのTeam SDA Engineering BRZ CNF Conceptを1周差で制し、これまでの最高位のクラス1位(総合5位)という結果を残しています。今大会も、前戦もてぎラウンドに続き、NESTE社HVO(水素処理植物オイル燃料)を継続使用しています。55号車のスタートドライバーの寺川は、「クルマは絶好調で不安なく周回できました。序盤は61号車の井口さんがすごい勢いで迫ってきたので身構えましたが、こちらも負けない自信があったので、振り切れて良かったです」。とコメントしています。また、ガソリン代替カーボンニュートラル燃料を使用する12号車も、ドアの軽量化を図るなどマシンのリファインを行い、クラス3位(総合11位)でチェッカーを受けました。しかし、ピット作業中の違反行為により、ドライブスルーペナルティを受けるタイムロスは反省材料です。12号車で最も長い周回を走った阪口は、「木曜日から走行し様々な事をトライしましたが、予選と決勝を通して力強い走りが出来たと実感しています」。と語っています。

週末の岡山は秋の寒さに見舞われました。土曜には正午頃に降った局所的な雨の影響で、予選開始時にはハーフウェットの難しいコンディション。各チーム苦戦する中でも、120号車のBドライバー樋口は、ST-5クラスのBドライバー予選ではトップタイムを叩き出し、決勝では4番手スタート、5位入賞の結果を残しました。パーティレースの西日本シリーズで、常に優勝争いをしていた「岡山マイスター」ともいえる杉野、樋口、本多ですが、杉野は第1スティントでクラス・トップをキープし続ける場面もあり、スムーズなドライバーチェンジなど耐久レースならではの課題も残るものの、パーティレースでライバルとして戦った3名から生まれたチームメイトとしての姿勢は、最終戦に向け、後に続く若手にも大きな影響を与えたことでしょう。

地元開催だけあり、サーキットには広島から駆けつけた、マツダ・パワートレインエンジニア社員、メカニックとして参戦している広島マツダからも役員含め大勢の応援団が駆けつけ、ピットを訪問したり、スタンドからMAZDA SPRIT RACINGの旗を振ってエールを送っています。 これまで自身が何度も開発スタッフと共にピットを訪れていたパワートレイン開発本部長の松江浩太も、旗を振ってメインスタンドから声援を送っていました。「レースで得たカーボンニュートラル燃料の知見を量産車にフィードバックすることはもちろん重要ですが、速くてかっこいいクルマを応援し、純粋にレースを楽しめることは何よりものモチベーションに繋がります。レースで上手くいかないことが発生すると、即原因を追究し短期的に改善、次のレースで挽回するチャンスがあるという事は、エンジニアとして大変面白い経験です。MAZDA SPRIT RACINGは始まって2年経ちますが、僕らもこのチームをサポートしているよ。僕らのメンバーはこんなに頑張っているよ。もっと活動の中に入って、一緒にやって行こうじゃないか、と社内で草の根運動をしています」と、レースの好結果を受けて笑顔を見せました。

レース後は、MAZDA SPIRIT RACINGチーム代表かつ12号車ドライバーの前田が、12、55、120号車の全ドライバーを率いて、メインスタンドの応援団を訪問。前田は、「次々起きる目の前の課題にガムシャラに向き合っている内に、振り返る余裕もない程、あっという間の2年間でした。長く険しい道のりでしたが、ようやくクルマのトラブルも無くなり、速さも手に入れることが出来ています。“チーム力”も格段に上がり、あるステップも踏めたと思います。今日のような大勢の皆さんの声援も我々のモチベーションに繋がります。来年も頑張って行くので、引き続き応援をよろしくお願いします」、と語るとスタンドは拍手に包まれました。

次戦は、ファイナルとなる第7戦の4時間レースが、11月11日~12日、富士スピードウェイで開催されます。

Text and Photos by MZRacing

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