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  • 2025/07/10

マツダ、新東京本社オフィスおよびマツダR&Dセンター東京を開設

7月9日(水)、東京・港区の麻布台ヒルズ・森JPタワー49階のマツダ新東京本社にて、新オフィスのお披露目および新たに開設するマツダR&Dセンター東京(MRT)の説明会が行われました。

在京メディアを集めたこの説明会では、コミュニケーション・広報・渉外等担当の滝村典之執行役員および統合制御システム開発担当の今田道宏執行役員より説明がありました。まずは、滝村さんからは、新東京本社およびMRTの新設は、日本の人口の約6割が集中する首都圏において本社機能(研究開発、販売・マーケティング、人材採用)を強化すること、MRTについては主にITおよびソフトウェア開発のための人材確保強化や他業種との接点、広島・横浜・東京を結んだ開発業務の円滑化を図る目的で新設したと説明しました。マツダは経営課題として、首都圏におけるプレゼンス向上を掲げており、既存のマツダR&Dセンター横浜(MRT 主に車両開発部門が活用中)、東京・六本木のイノベーションスペース、本年新設したマツダトランス青山ショールームがあり、新たにMRT(ソフトウェア開発中心)を加えるものとなります。2月にオープンしたマツダトランス青山では、これまで月間平均10,000人以上が訪れ、その50%以上が非マツダ車オーナーであり、マツダ未関与層が多くを占めるという結果が出ており、マツダブランドの認知度拡大が図られていることがはっきりしたとのことです。また、国内ビジネス構造を見直している最中であり、販売網の再構築を進めるほか、首都圏のマツダ販売会社の一部間接部門業務(バックヤード機能)を集中して担当するマツダビジネスパートナー株式会社を新設したばかりで、それも新しい試みのひとつとなっています。

MRTについては、今田さんから説明がありました。まずは、MRTはソフトウェア開発の中核となり、ソフトウェア技術者が活躍できる開発拠点を目指しているとのことです。約50名が滞在し、コクピット周りのグラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)アプリケーションやリアルタイム3Dグラフィックス、ソフトウェアプラットフォームの開発を担当するコネクティッドソフトウェア開発グループと次世代のADAS(先進運転支援システム)/AD(自動運転)の開発を担う先進安全技術開発グループを配置するとのこと。新たに首都圏で実施したキャリア採用・新規採用で集められたエンジニアが8割を占めているそうです。広島、横浜、東京を結んだ一体運営を進めるためMRTには、統合制御システム開発組織の副本部長をおいて統括することになります。

これまでは人材採用の際に勤務地は広島または横浜に限定されていたが、東京を勤務地に加えたところ応募数が1.3倍に増えたそうです。やはり東京を中心とした首都圏には、多くの大学や研究機関、ソフトウェア開発企業やエンジニアリング会社などが集中しており、優秀なIT/ソフトウェア人材も首都圏勤務を希望していることがわかったそうです。これを機会に、キャリア採用を強化していくとのことなので、特にソフトウェア開発領域で腕に覚えのある方は、応募してみてはいかがでしょうか。

新規に採用され、すでにMRTに勤務している二人の若手社員が紹介されました。情報制御モデル開発部の君嶋良太さんは、前職でゲームエンジンを用いたソフトウェア開発を行なっていた方で、マツダがUnity社と技術パートナーシップ契約を締結したことがきっかけで、自分のスキルを自動車業界で活かしたい、と考え応募したそうです。先進安全車両開発部の髙井野亜さんは、前職は半導体メーカーに勤務していたとのこと。自動運転技術の開発に興味を持ち応募。「マツダらしい走る愉しさと、自動運転による利便性を合わせもつ新しい価値を生み出したい」、とのコメントを残しています。

アメリカの関税政策などマツダを取り巻く環境の現状は、厳しさを増しています。そんな中、今回の東京本社の移転やMRTの新設は、国内の優秀リソースを集める人材確保や首都圏機能の拡充・強化には適切に投資していく、との決意の表れだと感じました。早期のアウトプット創出に期待したいと思います。

Text and Photos by MZRacing

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