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  • 2021/04/13

「マツダ、ルマン優勝までの軌跡」展示がオートモビルカウンシルで実現

4月9日(金)〜11日(日)、幕張メッセ国際展示場で開催された「オートモビルカウンシル2021」主催者特別展示コーナーに、マツダ787B、マツダRX-7 254、マツダ737Cの3台のレジェンドルマンカーが展示されました。

「マツダ、ルマン優勝までの軌跡」と題したこの特別展示コーナーは、2021年がマツダ787Bによる1991年のルマン総合優勝達成から30周年を迎えることを記念した企画です。今回展示されたマツダ787B 55号車は、優勝車そのもので、他の2台は、マツダ787Bへと至るマイルストーン的なロータリーエンジン(RE)搭載ルマンカーです。マツダRX-7 254は、1979年にスタートしたマツダオート東京(のちのマツダスピード)のSA22C初代サバンナRX-7によるルマン参戦プログラムの最終モデルであり、1982年にマツダRE搭載車として初めてルマンを完走した記念のレースカーです。ルマンで完走を果たした82号車は、その後クラッシュして廃車となっており、ルマンでは燃料系トラブルでリタイヤを喫したこの83号車が生き残り、その後プライベートチームに渡り、レース参戦退役後は30数年間倉庫の片隅で保管されていました。このクルマを入手した個人オーナーの方が約2年間かけて完全レストア。このほど、リバリーも精密に再現され、オートモビルカウンシルで初お披露目となりました。

もう一台のマツダ737Cは、RX-7シリーズののちに導入された本格グループCジュニア/C2プログラムの最終モデルで、この85号車は、1985年のルマン24時間レースで完走を果たした個体です。翌年からは、3ローターエンジンを搭載したマツダ757がデビューし、1987年のルマンでは日本車として初の総合7位に入賞しています。マツダのルマンでの活動に刺激され、この1985年を境に日本の他のマニュファクチャラーや有力チームが続々とルマン参戦を果たすようになりました。マツダが、日本にルマンブームを巻き起こす火付け役となったことは間違いないでしょう。この個体は、マツダスピードから静岡マツダに譲渡され、その後コレクターの方が所有されていたようです。縁あって、2020年に広島市在住の方がそれを入手し、RX-7 254と同様オリジナルに拘ったレストアを実施することになりました。静岡マツダが1988年までこのマシンで国内レースに参戦していましたが、その後は話題となることもなく大事に保管されており、レストア作業の途中ではありますが、この度33年ぶりに日の目を浴びることとなりました。

本年のオートモビルカウンシルは、マツダの主体的スタンド出展は見送られましたが、主催者の要請に応じて3台のマツダRE 搭載ルマンカーの特別展示が実現しています。説明員としてこのコーナーに常駐したマツダのブランド戦略部アシスタントマネージャーの塩崎さと子さんは、「オートモビルカウンシル実行委員会と相談し、今回は柵やパーテイションをなくし、来場した方が出来るだけクルマに近寄って見ることができるようにしました。また、配置は、3台のレジェンドレースカーが今回初めて揃って展示されるということもあり、3台それぞれを見やすくすると同時に、近寄って写真を撮りやすいように配置を工夫しています。床面は、サーキットのアスファルトをイメージしています。今回のイベントには、大人から子供まで多くの方に来場していただいています。マシンに近寄って一緒に写真撮影する方も多くいらっしゃり、大変ご好評いただいています。マツダのルマン優勝30周年に相応しい意義ある展示になりました。主催者のご配慮に感謝したいと思います」と語っています。

今回のオートモビルカウンシルオープン前日の4月8日には、イベントの実行委員会代表の加藤哲也さんと元マツダ契約ドライバーの寺田陽次郎さんによるルマントークショーが収録され、10日・11日限定でネット配信されました。トークショーでは、3台のマツダレジェンドレースカーの全てに関わった寺田さんによる当時のエピソードなどが披露されました。

Text and Photos by MZRacing

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