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  • 2023/05/27
  • OTHER(海外)

トヨタ、マツダがルマン24時間100周年イベントに招待される

5月27日(土)、スーパー耐久第2戦富士24時間レースが行われている富士スピードウェイにて、トヨタ自動車佐藤恒治社長、マツダ毛籠勝弘次期社長、桑山晴美STO事務局長およびルマン24時間レース主催者ACOのピエール・フィオン会長による記者会見が開かれ、本年6月のルマン24時間レース100周年記念イベントにトヨタ自動車、マツダの2社が招待され、日本政府観光庁とともに特別テーマ展示「Japan Endless Discovery」を展開すると説明されました。

この合同展示ブースでは、日本のカーボンニュートラルに向けた取り組みの紹介や訪日インバウンド観光の促進を図るもので、マツダは最新の8C型ロータリーエンジンを発電機として使用するMAZDA MX-30 e-SKYACTIV R-EV(欧州仕様)などの展示が予定されています。会見で毛籠次期社長は、「フィオン会長、ルマン100周年おめでとうございます。世界中の自動車メーカーが切磋琢磨して目指す世界最高峰の耐久レースが、100年の長きにわたって愛され、自動車文化に多大な貢献を残されていることに敬意を表したいと思います。マツダにとってルマンは非常に特別な場所であり、ルマンを通じて自動車技術を鍛えてきました。広島の三次市にあるマツダ三次自動車試験場には、ロータリーエンジンの生みの親である山本健一元会長の書で”飽くなき挑戦”と記された石碑が立っておりますが、刻まれた日付は1991年6月23日であり、ロータリーエンジンを搭載したマツダ787Bがルマンで総合優勝を果たした日付となっています。このチャレンジを培った”飽くなき挑戦”精神は、いまなおマツダ全社員共通の価値観となっており、今日までマツダを支えるテーマとなっています。また、100周年記念大会では、ルマンミュージアムに歴代優勝車が展示されることになっており、マツダ787Bルマン優勝車両もその中にあります。24時間レースの本戦前には、サルトサーキットでトヨタ歴代優勝車と一緒にパレードラン走行を行う予定となっており、久しぶりに唯一無二のロータリーエンジンを高らかに響かせますので、モータースポーツファンの方には是非ご期待いただきたいと思います。また、マツダは、この”飽くなき挑戦”スピリットで、仲間の皆様と共にスーパー耐久シリーズを盛り上げていきたいと考えています。フィオン会長には、今後もますますルマンが発展することを祈念いたします」と挨拶しました。

その後、トヨタ自動車の水素燃料のモータースポーツ活用に関する取り組みが佐藤社長から紹介されると、フィオン会長からは、「2026年からルマン24時間レースのトップカテゴリーに水素エンジン車やフューエルセル(FCV)車のためのH2クラスを新設し、現行のハイパーカーと同等に走らせる計画です」と発表しました。これに関して記者席から、「マツダはかつて水素ロータリーの研究開発を行っていましたが、2026年からのルール改正に伴い、水素ロータリーを復活させる可能性はありますか」との質問があがり、毛籠次期社長は、「ルマンは常に技術の多様性に寛容であり、先進性を取り入れてこられたことは周知の通りであり、次の100年に向けて新しいチャプターを追加されることは、いちモータースポーツファンとして嬉しい限りです。特に内燃機関が今後も続くということは、ものすごく嬉しいです。ロータリーエンジンは雑食性(マルチフューエル対応)であり、かつて水素を燃やしたこともあります。しかし、それは15年も前の話ですから、いまからどうのということはありません。しかし、可能性の扉を開けていただいたことを前向きに捉え、今後のことを色々と考えていきたいと思といます」と話しました。また、別の質問に対して、「ルマンを通じてロータリーエンジンがマツダの代名詞となってきたという経緯があり、我々にとってルマンは本当に特別な存在です。マツダは諦めの悪い会社であり、今後も何らかルマンに関わっていきたいですし、いつかはまたサルトサーキットで、昔のクルマではなく将来の私たちのクルマが走る日を夢見て、足元からしっかりやっていきたいと思います」と語りました。妄想が膨らみますね。

Text and Photos by MZRacing

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