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  • 2015/09/26

SKYACTIVテクノロジー搭載のモータースポーツベース車2台が登場。

このたび、マツダからロードスターNR-Aとデミオ15MBという2台のモータースポーツベース車両として最適な装備が加えられたグレードが追加されました。いずれも1.5リッターのSKYACTIV-Gエンジンを搭載した車両です。ロードスターNR-Aは10月15日より、デミオ15MBは10月22日より発売されます。

ロードスターNR-Aは、パーティレースIIなどのナンバー付きレースへの参加を想定した車両です。NR-Aのみの装備としては、車高調整機能付きビルシュタイン社製ダンパー、フロントサスタワーバーなどのシャシー回りの強化と、大容量ラジエーター、大径ブレーキなどの採用による冷却性と耐久性の向上を図っています。またSグレードにはない、トルクセンシング式スーパーLSDを装備。こちらもデフカバーに冷却スリットが入れられるなどの熱対策が施されているのも特徴です。おなじくSグレードには装着されないリアスタビライザー、トンネルブレースバーも装着されるなど、Sパッケージ/Lパッケージに準拠した装備も見られます。

エンジンは高回転にも対応する鍛造クランクシャフトなどが奢られたロードスター専用のもの。最高出力は96kW<131PS>/7,000rpm、最大トルク150N・m<15.3kg・m>/4,800rpmとなっています。

2002年にロードスター・パーティレースとしてスタートし、来年で14年目を迎えるJAF公認ナンバー付きレースのパーティレースIIにロールケージなどの安全装備を付加することで、出場が可能な仕様というのが、このNR-Aというグレードのバックグラウンドです。しかし、Sグレードのシンプルな装備に、パッケージオプションの走りに振った装備を追加し、全体的にスパルタンさを加味したグレードという印象もあり、スポーツドライビングを楽しむための相棒としてもリーズナブルであるといえます。

デミオ15MBは、現在国内のモータースポーツ競技で活躍しているDEデミオのより進化した後継車といえるモデル。戦いの主なフィールドはジムカーナ(PN1クラス)、ラリー(JN3クラス)、ダートトライアル(PN2クラス)。どの競技でもその走りを支えるのは、ジャスト1000kgの軽量高剛性なSKYACTIVシャシー。そして、車両規定で変更できない一連のパーツを専用もしくは強化品としていることが特徴です。

そのひとつはパワートレイン。現行のSKYACTIV-G搭載のデミオには、1.5リットルエンジンも、6速ミッションのラインアップはなく、いずれも新設されたもの。この6速のSKYACTIV-MTは1.3リッターに搭載の5MT、SKY-Dの6MTと比較すると、そのギア比はクロスしていて、低いファイナルを持っています(1速〜 3.583/1.904/1.290/0.972/0.795/0.645 ファイナル4.388)。さらに搭載されている1.5リッターSKY-Gエンジン(最高出力:85kW〈116PS〉/6,000rpm、最大トルク : 148N・m〈15.1kgf・m〉/4,000rpm)のエキゾーストマニフォールドは標準グレードの時点で4-2-1のレイアウトになっており、こちらも交換できないパーツだけにベースエンジンのポテンシャルの高さは大きなメリットといえます。また同様にブレーキもパッド&シューのみが交換可能なので、純正で大径ブレーキ化されているのは有利。

加えてタイヤサイズには、標準の185/65R15のほか、メーカーオプションで185/60R16と、195/55R16を用意。中でも12月発売予定で追加設定となった195/55R16サイズは、現役のジムカーナ選手へのリサーチなどにより急遽対応したという噂も。このサイズアップによりジムカーナPN1クラスの規定である「タイヤ幅10mmアップ、ホイール径1インチアップまで」のサイズアップで205幅のタイヤが装着可能となり、ライバルに対して不利となる問題を払拭していますから、新設のパワートレインに加えて、マツダのモータースポーツへの真摯な姿勢が伝わってくるストーリーかもしれません。

ロードスターNR-A、デミオ15MBと、いずれも本格的なモータースポーツでの活躍が期待されるだけに、来年度のモータースポーツシーズン開幕が楽しみになってきました。

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