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  • 2023/03/15
  • OTHER(日本)

バーチャルからリアルレーサーへ チャレンジプログラムが始動!

2021年のスーパー耐久シリーズ最終戦への参戦で、マツダはモータースポーツの世界に本格的に復帰。そして昨年からは倶楽部 MAZDA SPIRIT RACINGを立ち上げて、モータースポーツの裾野を広げる活動にも着手。まずはパーティレースなどグラスルーツカテゴリーの成績優秀者に参戦機会を与える「スーパー耐久への道」が設定されました。そして2023年からは、もうひとつの新たなロードマップとなる「バーチャルからリアルへの道」のアクションがスタート。これは2019年からは国体にも採用されているeスポーツの世界から、実車を使ったリアルなモータースポーツに進む道を用意することで、マツダが大切と考える“走る歓び”を体験して、新しい時代のモータースポーツ文化の担い手に育ってもらいたいという思いが込められたプログラムです。

すでに昨年、マツダが主催したeスポーツ大会「MAZDA SPIRIT RACING GT CUP 2022」の成績上位者の中から希望する人に対して、トレーニングの機会が与えられることが明らかにされていました。実車でのモータースポーツに参戦するには18歳以上で普通自動車運転免許を取得していることが条件になります。そして、サーキットでの走行に必要なスキルやマナーを身につけるために、この体験プログラム「MAZDA SPIRIT RACING REAL CIRCUIT EXPERIENCE」が実施されました。開催日程は参加者(2回合計で19名)の都合も考慮して、2月16〜17日と3月8〜9日の2回に分けて行われました。会場は茨城県の筑波サーキットで、初日はコンパクトなコース1000で基礎を学び、2日目はより高速なコース2000での走行を体験。もちろん座学や慣熟歩行、インカー映像やロガーデータの検証による解析やアドバイスというプログラムも含まれます。そして参加者の中から適性が認められた上位のドライバーたちには、実戦デビューの機会も用意。具体的には6月18日にモビリティリゾートもてぎで開催される「マツ耐」第2戦からの参戦が予定されています。

今回、チーフインストラクターを務めたのは加藤彰彬さん。また1回目は井尻薫さん、2回目は関豊さんが講師として参加。3名ともマツダ車でスーパー耐久に参戦して優勝も果たしているトッププロドライバーです。また、すでにパーティレースで活躍しつつ、eスポーツのキャリアもある先輩ドライバーたちもメンターとして講師をアシスト。教習車もそのロードスター・パーティレースⅢ用に設定されたNR-Aグレード(6速マニュアル)が用意されました。2日間のプログラムの冒頭で加藤講師は「バーチャルでの経験をぜひ実車でも活かしてください。もしかすると、明日走るコース2000のバーチャル上での走行経験は皆さんの方が多いぐらいかも。ただ、より速く走った人が選考対象になるということではありません。それぞれのカリキュラムで与えられた課題を理解し、バーチャルと実車の違いを感じながら、それを安全かつ正確にこなして自分のものにしているかが、ひとつの評価基準となります」とスピーチ。これには参加者たちもうなずきます。

トレーニングはロールバー付きのロードスターへの乗降のコツとドライビングポジションから始まり、続いてFR車の挙動体験を主としたスラローム走行、高速からのブレーキング体験、クラッチ&シフト操作の反復練習、2回目の走行ではハイスピードターンの習得。午後からはコースチェックのための慣熟歩行から始まり、2回のフルコース走行を行います。午前中に習得した内容を自身で復習しつつ、各車に装着されたロガーデータとオンドードカメラから、視覚や感覚だけに頼らない実走行データ解析から課題がクリアされているかなどを確認します。デジタル世代の参加者たちの姿はまさに「水を得た魚」で、飛躍的なスキルアップへとつながるプログラムであると感じました。

2日目はコース2000のフルコース走行。前日習得したスキルを存分に試すことができるカリキュラムながら、ここは参加者全員がバーチャルで何百、いや何千周も走り込んだであろうコースであり、実車とバーチャルの違いをより感じることができるステージとなります(初日のコース1000はバーチャルでは収録されていないため)。ここでもロガーデータとオンボードカメラによる解析を基にした講師陣の適切なアドバイスが、参加者にとってなくてはならないものとなっていました。とくに自車と講師陣とのロガーデータやライン取りの比較は有意義で、他の参加者のデータやアドバイスにも耳を傾けている姿が印象的でした。

こうして、2回に分けて開催された体験プログラムはアクシデントとも無縁で無事に終了。全国から集まった18歳から32歳までの参加者全員が、驚くほどの上達を見せてくれました。参加された皆さんそれぞれ達成感とその先へのチャレンジングスピリットをあらわにしたいい顔をしていました。バーチャルからリアルモータースポーツへのチャレンジャーは間もなく決定されます。

Text by MZRacing & T.Ishida/ Photos by MZRacing

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