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  • 2025/01/28

「YOXO FESTIVAL 2025」のMAZDA3 Bio conceptに興味津々

1月25日(土)・26日(日)の二日間、横浜みなとみらいエリアにて未来技術イベント「YOXO(よくぞ) FESTIVAL 2025」が開催され、中心地区のクイーンズサークルに展示されたMAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio conceptレースカーがひときわ人目を引きました。

YOXO FESTIVAL 2025は、任意団体の横浜未来機構が主催する未来技術の体験イベントであり、横浜市に拠点がある企業やスタートアップ、ベンチャー企業、大学や研究機関など、産学公民連携で推進しているイベントです。2023年から開催されており、マツダR&Dセンター横浜もプロジェクトを編成して参加しています。会場には120もの体験ブースや展示コーナーが配置され、MAZDA3 Bio conceptが置かれたマツダコーナーでは、藻類顕微鏡観察(自然の力を未来のエネルギーに変えるプロセス体験)を提供し、CO2吸着実験では、CO2吸着技術の仕組みを理解し体感する試みが行われていました。顕微鏡で生きている藻類の様子を観察することや、CO2吸着物質(ゼオライト)に息を吹きかけてCO2が回収される様子は多くの体験者の興味を喚起した事でしょう。
イベントがオープンした25日午前11時にこのコーナーにやってきた小学校4年生の中里武瑠くん(10歳)は、「学校(横浜市青葉区)でイベントのチラシが配られ、未来科学に関するイベントだというので興味を持ちました。ガソリン自動車より電気自動車の方が(排出する)二酸化炭素は圧倒的に少ない、と思い込んでいましたが、製造過程全体を考えれば実はどちらもあまり違いがないこと、微生物(藻類)がCO2と光をエネルギーにしているのは知っていましたが、それが燃料になるとは知りませんでした。学校では習わない事ばかりでとてもためになりました」、と語っていました。

マツダ(株)技術研究所の佐藤圭峰(きよたか)上席研究員は、「今回のマツダコーナーでは、”走れば走るほどCO2を減らせるクルマとは?”をテーマに掲げています。そうは言っても聞いただけではピンと来ないと思いますので、来場のお客様には車両を見て実際に体験していただくことを心がけました。昨年のこのイベントには5万5千人を越す来場者があり、そのうち9歳以下の小学生たちが 3〜4割を占めたことから、一般の方、特にクルマに興味のない方に、少しでもマツダの環境に対する思いを知っていただこうと、準備を進めました。我々は、クルマから排出されたガスからCO2を分離・回収し,この回収したCO2を世の中にどう循環させていくかという、炭素循環研究に取り組んでおります。この考え方を世に示したのち、今回のようなイベントを通じて,研究機関、異業種企業、スタートアップ/ベンチャー企業などを含め、協力していただく方々を広く探す必要があると考えています。現在はまだ、クルマで回収したCO2を活用するというビジネスは世の中にないので、まずは社会実証スキームづくりからやらないといけません。今回、回収したCO2を何にしたら良いか?というアイデア/アンケートに回答くださったお客様に、お礼としてモリンガの種子を渡しています。モリンガというのは、成長が早く,他の樹木よりもCO2を数倍吸収すると言われている樹木です。さらに、そのモリンガは栄養価が高く、健康食品としては今すでに世の中に出回っておりまして、CO2も減らすことが出来ますし、育った葉が人々の体をますます健康にする、こんなことが出来れば良いなと考えているのです」、と語っています。

展示しているMAZDA3 Bio conceptレースカー横のボードには、高耐熱エキゾーストマニホールド、ハイパワーエンジン、駆動力制御システム、SUBARUと共同開発した再生カーボン製ボンネットなど、このクルマに使われている技術の説明が記されています。車両説明担当のエンジニアは、「東京オートサロンのようなクルマ好きのためのイベントとは異なり、クルマやレースはもちろん、環境に対する影響についても興味や関与が薄い客層なので、このMAZDA3レースカーについて具体的な質問はあまりありませんが、むしろそういうお客様にレース活動を知っていただくよい機会だと思います」、と話していました。

東京オートサロンで毛籠社長が話していましたが、MAZDA3 Bio conceptに”走れば走るほどCO2が減る”CO2回収装置が搭載される日はいつになるのでしょうか、興味は尽きませんね。

Text and Photos by MZRacing

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