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  • 2024/08/22

FORMULA GYMKHANA Rd.3タカタは広島大学が団体優勝

8月10日(土)・11日(日)に大学自動車部対抗のフォーミュラジムカーナ第3戦がマツダの地元広島のTSタカタサーキット(広島県安芸高田市)にて開催されました。西日本を中心に関東などから集まった10大学の自動車部所属学生が9月の決勝ラウンドへの出場権をかけて腕を競いました。

今回の第3戦は、第1戦鈴鹿、第2戦エビスと同様に10校ずつが参加し、それぞれ上位各3校(予定)が奥伊吹スキー場(滋賀県)で行われる決勝ラウンドに出場できるというものです。今回は、大阪公立大学、鹿児島大学、上智大学、兵庫県立大学、福岡大学、山口大学、大分大学、横浜国立大学、九州大学、広島大学の各校です。それぞれ大学公認の体育会自動車部所属の学生に参加資格が与えられています。1校につきドライバーは3名で、トヨタ自動車提供のワンメイク車両(トヨタヴィッツGRMN)およびコントロールタイヤ(第3戦はヨコハマ製)を使い、同一条件で速さとテクニックを競います。ユニークな施策としては、学生と協賛企業の社員がランチタイムに対話する時間が設けられており、就職活動の一環として学生が企業側にさまざまな質問を投げかけることができます。また、企業側も昨今の学生の志向を知ることができます。また、本年新設された女子クラスは、日産自動車提供のオーラNISMOを使い、ターゲットタイムを目指して走りその差で順位を決める方式で競技が進められました。こちらも各ラウンド同様に9名の女子学生が参加しています。

大分大学の大久保晴人(理工学部2年生)さんは、「もともと電車やパソコンに興味があり大学は電気・電子専攻を選んだのですが、最近では興味が広がり将来についてはまだ模索中です。部活では、先輩から代々受け継がれているNBロードスターを受け継ぎ、ジムカーナ大会にエントリーしています。クルマはだいぶくたびれているのですが、全開する楽しさ、旋回の楽しさは抜群です。クルマとの対話が成り立っていて、挙動がつかみやすいのが特徴です。今回のヴィッツはロードスターとはまるで違うタイプのクルマであり、速いしミッションも安心ですね。最近は電子制御にも興味があり、自分の理想とするクルマが作れたらいいなと考えています」、と語っています。大久保さんはチームのトップバッターで出場しましたが、3名のベストタイム合計では大分大学は団体戦10位となっています。
出走順10番目の広島大学は、第1ヒートで入部3年目の井上大輔さんが全参加者30名中のトップタイムを記録し、続く1年目の富永叡利(えいと)さん、第三走者の加藤大暉さんも好タイムで続きます。第2ヒートでは、井上さんがさらにタイムアップを目指してスタートしましたが、パイロンタッチで大きくロス。2番手の富永さんは停止位置で止まれずミスコース扱いとなってしまいましたが、それでもベストタイム合計では他校より約6秒をリードし、団体優勝を果たしています。個人の部でも優勝した井上さん(工学部)は、「パイロンタッチした感覚はなかったのですが旗が上がっていましたね。去年はウェストラウンドで団体戦3位だったので期待して最終戦に臨みましたが、関東勢にボコボコにされてしまいました。今年はリベンジのつもりで奥伊吹に挑みます。僕は3回生ですが、大学院に進むつもりです」、と語っていました。マツダ車が好きで現在はRX-8に乗っているという広大4年目 の平川知佳さんは、女子クラスでターゲットタイムに0.49秒差の2位を獲得しました。
兵庫県立大学の松下陵さんは、「1本目はリスクを取らずに走って、2本目でタイムを削る作戦だったのですが、2走目の選手がミスコース、3本目の私が途中の停止不良でノータイムとなってしまい、残念ながら総合4位となり、目標だった全国大会出場はできませんでした。ランチタイムに(ゲストドライバーの)平良響さんに車載映像を見ながらステアリング操作などのアドバイスを受けていたのに結果が出せなかったのが悔やまれます。私は4年生なので、今後はこのすばらしい大会に大学として出場し続けられるよう後輩たちの指導に回りたいと思います」、と話していました。

マツダのR&D戦略企画本部所属でリクルーターの花本愛莉さんは、「マツダでは、各部門にリクルーターを置き出身大学の学生と交流する制度があります。私も北米の法規調査関係の仕事をしながら、普段から大学生と交流することでマツダへの就職希望者を探し出すことが使命なのですが、これまで私はあまりクルマ好きな方と出会えていませんでした。しかし、今回は自分たちが作っている商品に興味を持っている方々に(マツダブースを)訪ねてきていただき、また熱心にロードスターやRX-7を覗き込んで質問される方も多く、多数の学生さんの熱意を感じることができたのでとても有意義だと感じています」、と目を輝かせていました。

全日本自動車学生連盟(学連)では、公式ジムカーナ大会で使う指定車種のアップデート計画が進められており、現行の古い車種(シビックとインテグラ)からスイッチして次期車種に指定されるのは、マツダND型ロードスター、スズキスイフト、マツダデミオ/MAZDA2とのこと。2025年は現行規定のままですが、2026年から2年間を新旧共に参加できる移行期間として運用することが決まっているそうです。その新規定に従ってNDロードスターやデミオを手に入れ、競技仕様車に仕立て始めている大学も少なくないようです。全日本ジムカーナ選手権PN2クラスではNDロードスターがすでに主力車種となっていますが、学生の間でもロードスターを使って腕を磨くドライバーが増えることになりそうです。

フォーミュラジムカーナ最終戦奥伊吹ラウンドは、9月19日(土)・20日(日)に開催されます。

Text & Photos by MZRacing

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