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  • 2023/01/30
  • S-Tai

倶楽部MAZDA SPIRIT RACING、「S耐への道」チャレンジプログラムがスタート

1月29日、数日前に降った大雪の跡が周辺に残る鈴鹿サーキットには、昨年暮れのドライバー選考会を経て選ばれた3名のニューフェイスが集まりました。今年から本格的にスタートする倶楽部MAZDA SPIRIT RACING活動のチャレンジプログラム参加ドライバー達です。

選考会で選ばれたドライバーは、ロードスターパーティレースIIIや富士チャンピオンレースシリーズ・ロードスターカップで年間上位の成績者から選抜された6名。そのうち今回は、3月のスーパー耐久シリーズ開幕戦鈴鹿5時間レースに出場する候補3名が初の練習走行のためにここにやって来ました。このチャレンジプログラムの先輩ドライバーである杉野治彦、樋口紀行が見守る中、まだリバリーが貼られていない真っ白なロードスターに乗り込み、トップバッターとして走り始めたのは織田祥平です。28歳会社員の彼は、昨年のロードスターパーティレースIII西日本シリーズのチャンピオンです。タイの国内選手権に出場していたこともある織田は、スーパー耐久の経験もあり、2021年の最終戦岡山国際ラウンドではodulaロードスターでクラス優勝に貢献しました。この日は、コース上のクラッシュ車両排除のための赤旗中断によって変則となった30分の走行枠を走り切り、「S耐車両は久々でしたが、クルマは2021年の時よりもさらに乗りやすくなっており、すぐに慣れることができて開幕戦に向けて好感触を掴むことができました」と語っています。

次は、この3名の中では最年長の上田純司(54歳の会社経営者)です。レース歴はまだ7〜8年とのことですが、2022年のロードスターパーティレースIII東日本シリーズのチャンピオンであり、同ジャパンツアーでも3位に入るほどの実力者です。走行前はふたりの若手ドライバーと並び、少し緊張している様子でした。それでも30分間の走行枠は順調に周回を重ね、無事にフィニッシュしています。「ロードスターでもてぎのS耐レースに出場したことがあります。その時はあまり感じなかったのですが、今日のクルマはとてもクイックで、ここ数年乗っている自分のパーティレース車とはまるで異なる、どちらかと言うと正反対の特性だと感じました。ターンインでステアリングを切り込んでいくと、予想よりも早くノーズが入ってしまい、自分の感覚とはずれていることに気がつきました。今日はまだ慣れきらなかったのですが、開幕の鈴鹿5時間ではこのクルマで自分の走りができるよう頑張ります」と語っていました。

この日最大の驚きは、3人目に走った箕輪卓也でした。彼はグランツーリスモで腕を上げた典型的なシムレーサーですが、リアルレースデビューシーズンの2022年にロードスターパーティレースIII北日本シリーズでチャンピオンとなり、なんと同ジャパンツアーでもチャンピオンを獲得している強者です。茨城県出身で、現在は理工系の大学3年生として下宿生活をしており、鈴鹿をリアルレースカーで走るのは今回が初めてであり、S耐車もスリックタイヤも初経験とのことです。しかし、「シミュレーターでは、何百周も走っていますから」と言う彼は、とても落ち着いた様子でコクピットに滑り込みました。走り出すと、S字コーナーのスタンドで走りをチェックしていた樋口が、「初めて尽くしにも関わらず、アウトラップから自信たっぷりのアグレッシブな走りを見せてくれました。正直びっくりしています」と舌を巻いています。タイム的にも、この日のトップタイムを記録。クルマを降りた箕輪は、「(グランツーリスモで)慣れ親しんだ鈴鹿なので、リアルレースカーにもなんとか合わせることができて、楽しく走ることができました。開幕戦が楽しみです」と語っています。なんとも頼もしいニューフェイスの登場です。

先輩ドライバーの杉野は、「初日のテスト走行は無事終了しました。それぞれ良い意味で課題も見つかったし、逆に収穫もたくさんありました。次回のテストに向けてとても良い初日になったと思います」と語りました。

次回は岡山国際サーキットで2回目の練習走行があり、2月22日からは富士スピードウェイに舞台を移し、そのまま23日のスーパー耐久公式テストを走る予定です。この日見学に来ていたリザーブ登録の菊池崚斗(富士チャンピオンレース2位)も富士24時間レースでのレースデビューを目指して、今後練習走行に参加することになっています。

Text and Photos by MZRacing

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