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  • 2025/01/11

マツダの2025年は東京オートサロン2025から発進

1月10日(金)、千葉市の幕張メッセ国際展示場にて国内最大級のカスタマイズカーの祭典、「東京オートサロン2025」が開催され、マツダスタンドでは午前10時05分からプレスカンファレンスが行われました。

カンファレンスの冒頭、毛籠勝弘マツダ代表取締役社長兼CEOが2024年の振り返りと新年の活動計画概要をスピーチしました。まずは、「昨年のこの会場でお話ししたロータリーエンジン開発部門の再結成とファクトリーモータースポーツ活動部門の設立について、どうなったか気になるでしょう」、と毛籠社長は切り出しました。「現在ロータリーエンジンはエミッション適合性開発が大きく進展しています。また、ファクトリーモータースポーツ部門はご存知の通り、カーボンニュートラル時代のモータースポーツに向けて力強く歩みを進めています。そこで培った技術を取り入れた新しい限定モデルの準備も着々と進めてきました。これらの原動力になっているのは、何よりもファンの皆様からの熱い応援と私たちへの期待です」、と語り始めました。
続いて、2024年に行われたマツダファンフェスタat富士スピードウェイが23,000名のお客様を集めて大盛況だったこと、恒例のメディア対抗ロードスター4時間耐久レースは昨年35回目を迎え、世界で最も長く続く自動車ワンメイクレースとして、ギネス世界記録に認定されたこと、グラスルーツモータースポーツのロードスターパーティレースやマツ耐(マツダファンエンデュランス)には944台の参加があったことなどを報告しました。
サプライズ発表もありました。「今年は街中でももっと多くの方々に、マツダブランドに気軽に触れていただきたい。そんな思いから、マツダブランド体感施設である”MAZDA TRANS AOYAMA”を東京南青山に開設します。2月4日にお披露目の予定です」。また、今後の商品・技術開発の挑戦については、「電動化が進むカーボンニュートラル時代においても、マツダは内燃機関エンジン開発をあきらめません。エンジン好きのマツダとして、その情熱を持ち続けます。特に、CNF(カーボンニュートラル燃料)が現実味を帯びてくる中で、内燃機関は不可欠な技術です。私たちは2022年よりCNFであるバイオ燃料やeフューエルを使って実証実験をしていますし、このCNFは、既存の燃料と比べると70%から90%のCO2の低減効果があるとされています。この温室効果ガスであるCO2の足元からの低減効果には、極めて大きな機会があると考えています。地球温暖化を抑制するためには、CO2排出をゼロにするだけでは十分ではありません。大気中のCO2を削減していくことが必要です。そこで私たちはスーパー耐久シリーズでCO2回収技術の実証実験を開始すべく準備を進めています。走れば走るほどCO2を減らすことができるという技術です。新しい時代に適合した走る歓びを提供するため、そしてクルマって楽しいよね、と感じていただける生活をいつまでもお届けするために、これからも努力を続けてまいります。皆様と一緒にクルマが好きというコミュニティの輪が広げられることを心から楽しみにしています」。

続いてMAZDA SPIRIR RACINGの前田育男代表が登場しました。前田代表は、2024年のスーパー耐久シリーズST-Qクラスに、55号車マツダ3と12号車ロードスターの2台でシリーズ参戦を行い、技術を鍛え、人を育てるという志のもと、クルマの速さと信頼性を磨きながら、レースを通じて新技術の実証を行ってきたこと、「共挑」の精神のもと、仲間の自動車メーカーとの技術交流から具体的な成果を生み出したこと、特にスバル航空宇宙カンパニーとの連携でカーボン端材の再生素材からボディパーツを成形するに至ったことなどをレポートしています。昨年注目を集めたCX-5によるクロスカントリーラリー出場についても、成果ありとの認識を示し、会場に展示している「CX-60 RALLY CONCEPT」については、”スポーツSUVの展開例としての提案”と説明。「こういったクルマの展開も視野に入れて、MAZDA SPIRIT RACING活動の拡充を図っていきたいと考えています」、と語りました。
ここでスペシャルモデルの発売について告知がありました。「スーパー耐久シリーズで鍛えた技術を、車体の進化に反映し、内外装のアピアランス向上と合わせ、速さと質感にこだわったモデルが、こちらに展示しているMAZDA SPIRIT RACINGロードスター12Rです。この12Rは、200台限定で、1台1台手で組み上げるスペシャルモデルです。SKYACTIVE G 2.0Lガソリンエンジンを搭載し、専用のカムシャフト、シリンダーヘッド、ピストン、エキゾーストマニフォールドを採用し、最高出力は200PS、アルミ製のタワーバーや専用ホイール、バケットシート、専用ボディカラー、専用ボディデカールなどを装着しています。気になる価格ですが、この12Rは700万円台後半、それから量販モデルとなるMAZDA SPIRIT RACINGロードスターは、500万円台を予定しています。2025年秋に商談予約受付を開始し、年内の販売開始を目指しております。今後、CLUB MAZDA SPIRIT RACINGアプリ内で特設サイトを開設しますので、そちらをお待ちいただきたいと思います。MAZDA SPIRIT RACINGはマツダのサブブランドとして、メーカーのマツダが作る従来の商品から少し幅を広げ、少し尖った商品の開発に挑戦していきたいと考えています」

盛りだくさんのプレスカンファレンスでしたが、ついにロードスター12Rが市販化され、新技術の実証実験の場としても大いに活用されることとなり、MAZDA SPIRIT RACINGの果たすべき役割が明確になってきたことを実感させるものとなりました。今年もMAZDA SPIRIT RACINGの活動に注目しましょう。

Text and Photos by MZRacing

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