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  • 2025/01/21

SUBARU×MAZDA「S耐共挑」ドライバートークショー開催される

スーパー耐久レースに参戦するMAZDA3 Bio conceptは昨年の最終戦より、SUBARU航空宇宙カンパニーの協力で飛行機で使用するカーボン材の端材を再利用した「再生カーボン」の提供を受けて、軽量化を実現、カーボンニュートラル技術の「共挑」の取り組みが実現しています。
その縁で、オフシーズンのこの時期に、1月14日~19日まで東京・恵比寿の株式会社SUBARU本社ショールームSUBARU STAR SQUAREにて、両社のスーパー耐シリーズ(以下S耐)参戦レースカーの展示が行われてきました。

1月19日(日)、S耐ST-Qクラスに出場中のSUBARU High Performance X Future Concept(以下HiPerf-X)のプロドライバー、井口卓人選手、山内英輝選手とMAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio concept担当の井尻薫選手の3名によるドライバートークショーが開催され、抽選によって選ばれた30組/60名のファンが招待され、参加者らはサイン会や記念撮影会などが織り交ぜられた、フレンドリーで楽しい時間を過ごしました。記念品として再生カーボンのキーホルダーも配られました。

まずは15時からMCに自動車ジャーナリストでユーチューバーとしても活躍中の河口まなぶさんを迎えた4名によるトークショーからスタートしました。各ドライバーの自己紹介やレースを始めたきかっけの紹介では、3名の中最年長となる井尻選手から、FJ1600でレースを始めた頃のライバルが、山内英輝選手のお父さんの山内祐治さんだったと話すとすかさず山内選手から、その父親の影響でレースを始めたので、井尻選手というライバルがいなかったらもしかしたら、自分はレーシングドライバーになっていなかったかも、と話し会場を沸かせました。
また井尻選手からはSUBARU本社内でのイベントということもあり、参加された皆さんに「この中にマツダファンの方はいらっしゃいますか」との質問に3名ほどの方が手を挙げられ、「どうなるかと思いましたが、しっかりとマツダファンもいらっしゃるのは心強い。井口選手、山内選手の若いパワーに負けないよう、またSUBARUファンの皆さんにもしっかりとマツダをアピールできるようにガンバリます」と意気込みを見せました。

話題は今回のS耐マシンの特徴となるカーボンニュートラル燃料やバイオディーゼル燃料の紹介、そして井口選手からは、会場内に展示されているリサイクルカーボンについて、SUBARUの技術提供はマツダだけではなく、共挑を掲げる各社にも提供を進めるべき、SUPER GTマシンへの展開も進めてほしいという要望が出され、SUBARUの担当技術者はその返答にタジタジとなる場面もありました。

ステージ上でのトークが白熱していくと、司会の河口さんから、「それではそれぞれのマシンについて、ドライバー自らマシンの側に立って、ドライバー目線で解説してもらいましょう」と提案され、4名揃って展示されているS耐マシンの元に。まずはBRZ CNF conceptについて井口選手が解説を始めました。「SUBARUの安全への取り組みのひとつとしてアイサイトが挙げられますが、このBRZ CNF conceptにもアイサイトが搭載されています。もちろん、その特性はレース仕様に変更されており、一番役に立ったのは各ポストで掲示されるフラッグがすぐさまこのモニターに掲示される事です。もちろん、ドライバーは多方面からの視覚的要素を瞬時に判断して最適な操作を行う事が求められますが、フラッグについては一瞬でも見落してしまうとペナルティの対象なってしまうので、このモニターに表示される事によってそのリスクを少しでも低減することが可能です」。これを聞いた井尻さんは、「私にとってとても有効性のある装備なので、MAZDA3 Bio conceptにも是非搭載してほしいです」と訴える場面も。そこで山内さんは「でもこちらの HiPerf-Xにはまだアイサイトが搭載されていないので、早く搭載してほしい」とアピールしていました。
代わってMAZDA3 Bio conceptへ移動すると、井口選手、山内選手からSUBARUでは見慣れないスイッチ類とその機能について井尻選手に質問が集中、井尻選手「MAZDA3 Bio conceptはディーゼルエンジンでトルクがものすごく出る。ハンドルを切っているシーンや雨など滑りやすいシーンでトルクを制御して抑えるなど走りをコントロールできるスイッチがついている」と紹介。山内さんもスルスルとMAZDA3 Bio conceptのコックピットへ潜り込みMAZDA3 Bio conceptのドライビングポジションや計器類、スイッチ類の配置などを興味深そうに眺めていました。「レース中はお互いに忙しく、他社の車両を拝見する時間はないので今日はとてもいい機会になりました」と山内選手。
約1時間に及んだトークショーの後は、SUBARUで用意した色紙に3名のドライバーがサイン。その間にはレーシングカーのドライバー側ドアをオープンしての記念撮影が行われました。サイン会終了後は各ドライバーとも参加者の希望に応じた記念撮影や個別の質問に丁寧に答えるなど終始フレンドリーなイベントとなりました。

参加したSUBARUファンの方に話を聞くと、「この手のインベントにはできる限り参加しています。もちろん、サーキットにも応援に行きますが、今回はSUBARU一色でなく、すぐ隣にマツダがあるのが新鮮でした。トーク内容もSUBARUだけでは聞けなかった内容もたくさん有りましたし、マツダの考え方が少し判っただけでも大収穫ですね。これからはちょっとだけかもしれないけど、マツダも応援しますよ」と語ってくれました。
トークショーに参加した井尻選手は、「完全アウェーを覚悟していかにしてマツダの存在をアピールするか考えていましたが、SUBARUファンの皆さんも温かく迎えてくれて、始まってすぐに強いアウェー感は払拭できました。ドライバーも他社のマシンを身近に見る機会はまず無いので、今回は自分だけでなく井口、山内選手も同じく興味津々だったようです。とても刺激的なイベントでした。次回は新しく南青山にオープンするマツダの施設(MAZDA TRANS AOYAMA)にSUBARUさんを招待してイベントを開催したらいいと思います」、と笑顔で語っていました。

次回のイベントがとても楽しみになってきました。

Text and Photos by MZRacing

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