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アメリカンレース

  • 2015/10/06
  • TUSC

マツダ、LMP2 SKYACTIV-Dレーシングでの3年間の参戦計画を完了

10月3日(土)にTUDORスポーツカー選手権(TUSC)、ロードアトランタ「プチルマン・パワードバイマツダ」10時間耐久レースが開催されました。悪天候の中、8時間でレース終了となりましたが、2台のマツダLMP2 SKYACTIV-Dレーシングはクラス6位と7位でレースを終えました。このレースでマツダの市販ディーゼルユニットのエンジンブロックを使用したSKYACTIV-Dエンジンによる、プロトタイプマシンでのレース活動は終了。

非常な悪天候により最終的にレース時間を8時間へと短縮されたプチルマン・パワードバイマツダ10時間耐久レース。コース上は水たまりがだらけで、さらに川ができている状態。加えてコースを走るレーシングマシンは大量の水しぶきを後続車に浴びせるため、マシンのノーズの先が見えない状態。そんななか、マツダ・ドライバー達はコース上にマシンをとどめるのは困難と判断。07号車は6時間40分経過の時点でトリスタン・ヌネスのドライブ中にインプットシャフトが壊れ、ピットレーンの途中で減速しピットイン。その約20分後にコースコンディションの悪化を理由に、トム・ロングのドライブする7号車をパドックへ戻します。最終的にトム・ロングとジョエル・ミラーのドライブする07号車はクラス6位、総合30位、トリスタン・ヌネスとジョナサン・ボマリートの70号車はクラス7位、総合31位でレースを終えました。

07号車のジョエル・ミラーはレースを終えてこうコメントしています。「神経を使う難しいレースでした。視界も悪く、頭を使わなければならなかった。でもマシンを壊さず走れました。SKYACTIV-Dエンジンでのチャレンジの最終戦の場所として、このサーキットは、とてもふさわしかったと思います。それはこのエンジンが最初に勝利を上げたのが、2013年のここロードアトランタだったからです。そして3年間を振り返るとその開発スピードはすごかった。エンジンの性能を限界まで引き出すための、スピードソース・チームのデイビッド・ヘスケルやザック・ラグロンをはじめとしたエンジニアの皆さんの努力に敬意を評します。」。

また、70号車のドライバーのトリスタン・ヌネスは、「僕の2つのスティントは大変でした。最初のスティントでウィンドスクリーンとサイドウィンドウは完全に曇っていた上に、他の車からのジェットスキーのような雨のスプレーを加え、とんでもないコンディションでした。少しでも路面が見えるように自分のグローブを使ってウィンドスクリーンを拭くほど、まさにサバイバルモードです。しかし、2度目のスティントは驚きでした。チームは何らかのデバイスを作ってくれて、曇ったウィンドスクリーンを完全にキレイにしてくれました。彼らはそれをピットインの短い間にしてくれたのです。そのサポート力は素晴らしかった。話は変わって、僕のプロキャリアはこのSKYACTIV-Dエンジンで始まったので、ディーゼルでのトライが終わるのは少し寂しい気分です」と語ってくれました。

2人のコメントにもあったとおり、3年間続いたマツダのSKYACTIV-Dエンジンによるプロトタイプマシンでのレース活動プログラムはこれで終了。このパワーユニットは、市販車では155HPのエンジンの出力を同じブロックを使用したまま500HPまで引き上げて使用していた、小型の4気筒ディーゼルエンジンでした。チームは2016年のレースに向けて早くも今月から、フロリダ州セブリングにて12時間レースのシミュレーションを行います。

ディーゼルユニットのレーシングへの可能性を感じさせ、楽しませてくれたマツダLMP2 SKYACTIV-Dレーシング。さて次はどんな展開を見せてくれるのでしょうか。楽しみですね。

Photos by Mazda USA

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