- 2020/07/27
追い上げた寺川、雨のIPS鈴鹿で2位表彰台
7月25日(土)・26日(日)の両日、本年のインタープロトシリーズ第2大会が鈴鹿サーキットで開催され、マツダ開発ドライバーの寺川和紘がドライブするIPS 55号車「マツダ人馬一体ドライビングアカデミー」は、26日に行われたジェントルマン/CCSRレース第2レースでジェントルマンクラス2位となり、前戦富士ラウンドに続き表彰台に登りました。
初の鈴鹿開催となるIPSシリーズは、折からの悪天候の中で行われました。土曜日に行われたジェントルマン/CCSRレース第1レースはヘビーウェットの中、各車は初の鈴鹿フルコース攻略に挑みました。しかし、寺川の乗る55号車は、予選でシフトトラブルが発生してアタックすることができず、続く第1レースは出走すらできずに涙を飲みます。
翌26 日の午前中は一時雨が止み、ジェントルマン/CCSRレース第2レースは、所々ダンプ(湿った)箇所が残るものの、多くのパートがドライコンディションであったため、各車スリックタイヤでスターティンググリッドに並びました。第1レースを走れていない寺川は、この日出走した7台のIPS車両の最後尾からスタートです。ローリングスタートからシグナルがグリーンになると、寺川はロケットスタートを決め、第1コーナーでは6番手に、その後5番手へとポジションを上げて行きました。しかし、その後コースの東部分では小雨が降り出し、徐々に雨脚が強くなって行きます。そんな中、寺川はホームストレート手前のシケインで4位の車両をパス。さらに、上位を狙って果敢に攻める走りを見せました。その勢いで、2周目のシケインで先行車を捉えようとしましたが、勢い余って姿勢を崩してスピン。築いたマージンをここで一気に吐き出し、最後尾まで後退してしまいます。
その後、上位車にもスピンオフが続出し、レースは荒れ模様に。さらに雨脚も強まって、寺川の上位再進出は拒まれてしまいます。このような悪条件では、ABSもトラクションコントロールもないIPS車両は、CCSR車両を抜くのが困難となります。4周目にIPS総合4位まで順位を回復した寺川は、目前にCCSR車両を3台挟んでいるため、前に出るチャンスを伺いますが、なかなかその機会は訪れません。そうこうしているうちにさらに雨は激しくなり、8周目にセイフティカー(SC)が出動し、フルコースコーションとなってしまいます。レースはSCランのまま、規定の10周でレースを終え、寺川のIPS総合3位、ジェントルマンクラス2位を確定しました。
レース後に寺川は、「あそこ(2周目のシケイン)でスピンしてしまったのは経験不足とコントロール技術の不足ですね(涙)。抜くか否かを一瞬躊躇し、ブレーキの初期制動が強よ過ぎたようです。リアのロックを解除して立て直そうと試みたのですが、失敗しました。そこまでは余裕を持ったペースと心理状態だったので、凄く悔しいです。今回は予選がシフトトラブルでアタック出来ず、土曜日の第1レースは出走出来ず。今日はチャレンジして失敗し、プロ(関口雄飛選手)のレースは再びシフトトラブルでリタイアという試練のレースウィークでした。その分、心・技両面で非常に濃い経験と多くの課題を得られたので、とても有意義な大会でした。今回の悔しさをバネに、次は総合1番を狙って頑張ります」とコメントを残しています。
Text by MZRacing, Photos by IPS Official and Terakawa
初の鈴鹿開催となるIPSシリーズは、折からの悪天候の中で行われました。土曜日に行われたジェントルマン/CCSRレース第1レースはヘビーウェットの中、各車は初の鈴鹿フルコース攻略に挑みました。しかし、寺川の乗る55号車は、予選でシフトトラブルが発生してアタックすることができず、続く第1レースは出走すらできずに涙を飲みます。
翌26 日の午前中は一時雨が止み、ジェントルマン/CCSRレース第2レースは、所々ダンプ(湿った)箇所が残るものの、多くのパートがドライコンディションであったため、各車スリックタイヤでスターティンググリッドに並びました。第1レースを走れていない寺川は、この日出走した7台のIPS車両の最後尾からスタートです。ローリングスタートからシグナルがグリーンになると、寺川はロケットスタートを決め、第1コーナーでは6番手に、その後5番手へとポジションを上げて行きました。しかし、その後コースの東部分では小雨が降り出し、徐々に雨脚が強くなって行きます。そんな中、寺川はホームストレート手前のシケインで4位の車両をパス。さらに、上位を狙って果敢に攻める走りを見せました。その勢いで、2周目のシケインで先行車を捉えようとしましたが、勢い余って姿勢を崩してスピン。築いたマージンをここで一気に吐き出し、最後尾まで後退してしまいます。
その後、上位車にもスピンオフが続出し、レースは荒れ模様に。さらに雨脚も強まって、寺川の上位再進出は拒まれてしまいます。このような悪条件では、ABSもトラクションコントロールもないIPS車両は、CCSR車両を抜くのが困難となります。4周目にIPS総合4位まで順位を回復した寺川は、目前にCCSR車両を3台挟んでいるため、前に出るチャンスを伺いますが、なかなかその機会は訪れません。そうこうしているうちにさらに雨は激しくなり、8周目にセイフティカー(SC)が出動し、フルコースコーションとなってしまいます。レースはSCランのまま、規定の10周でレースを終え、寺川のIPS総合3位、ジェントルマンクラス2位を確定しました。
レース後に寺川は、「あそこ(2周目のシケイン)でスピンしてしまったのは経験不足とコントロール技術の不足ですね(涙)。抜くか否かを一瞬躊躇し、ブレーキの初期制動が強よ過ぎたようです。リアのロックを解除して立て直そうと試みたのですが、失敗しました。そこまでは余裕を持ったペースと心理状態だったので、凄く悔しいです。今回は予選がシフトトラブルでアタック出来ず、土曜日の第1レースは出走出来ず。今日はチャレンジして失敗し、プロ(関口雄飛選手)のレースは再びシフトトラブルでリタイアという試練のレースウィークでした。その分、心・技両面で非常に濃い経験と多くの課題を得られたので、とても有意義な大会でした。今回の悔しさをバネに、次は総合1番を狙って頑張ります」とコメントを残しています。
Text by MZRacing, Photos by IPS Official and Terakawa
アーカイブ
2022
2021
- 11/16 マツダRT24-P、最後のレースとなったIMSAプチルマンで優勝
- 10/01 マツダUSAモータースポーツ、IMSAウェザーテック選手権ランキング3位を守る
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- 08/15 55号車マツダRT24-P、IMSAロードアメリカ2021で2位
- 06/29 マツダRT24-P、IMSAワトキンスグレン6時間レースで作戦勝利
- 06/17 デトロイトでの激戦を経てマツダUSAモータースポーツはタイトル争いに残る
- 05/20 マツダRT24-P、IMSAミッドオハイオで3位
- 03/23 マツダRT24-P、IMSAセブリング12時間は2位
- 02/01 マツダRT24-P、デイトナ24時間で奇跡の3位入賞
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2020
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- 10/01 IMSAミッドオハイオでマツダRT24-Pは4位、5位
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- 07/20 マツダRT24-P、セブリングGPは悔しい4位・5位
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2019
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- 07/08 マツダ・チームヨースト、IMSA連続1-2フィニッシュ
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- 04/15 IMSAロングビーチ戦のマツダRT24-Pは4位、8位
- 03/18 マツダ・チームヨースト、セブリング12時間は6位、11位完走
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2018
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2017
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2016
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- 07/11 マツダプロトタイプ、IMSAカナディアンタイヤMSP戦も5位入賞
- 07/10 IMSAカナディアンTMSP予選でマツダプロトタイプはPPと3位
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- 07/04 マツダプロトタイプ、ワトキンスグレンでは悔しい5位
- 07/03 マツダプロトタイプは、予選2位と5位
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- 06/05 マツダプロトタイプ、IMSAウェザーテック選手権で初表彰台
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- 05/03 フロントロウスタートのマツダ・プロトタイプ、ポディウムにあと一歩
- 05/01 グローバルMX-5カップ、マツダUSAのホームコースでローンチ
- 04/18 マツダ・プロトタイプ、ロングビーチで4位、5位入賞
- 03/20 IMSAセブリング12時間レース デイ3 マツダ・プロトタイプは2台揃ってトップ10フィニッシュ
- 03/20 IMSAセブリング12時間レース デイ2 マツダ・プロトタイプは、過去最高の予選5位と7位
- 03/19 IMSAセブリング12時間レース プラクティスセッションがスタート
- 03/16 新「マツダMZR-2.0T」エンジンの活躍に期待
- 03/11 マツダレーサーがPWCの3クラスで勝利し、8つの表彰台を獲得
- 02/01 2台のマツダ・プロトタイプ、朝日を見ずに戦列を去る。 デイトナ24時間レース
- 01/30 マツダ・プロトタイプ、土砂降りの予選を通過。デイトナ24時間レース公式予選
- 01/28 ROLEXデイトナ24時間レースまであと3日
- 01/18 マツダ・プロトタイプ・チーム、2016年の体制を発表
2015
- 12/09 2016年グローバルMX-5カップカー全車が25時間レース完走
- 11/23 グレン・マクギー、マツダUSAシュートアウトに勝利。2016年MX-5カップのスカラシップを獲得
- 10/16 FD最終戦 4ローターツインTCのMX-5でマッド・マイクが5位入賞
- 10/06 マツダ、LMP2 SKYACTIV-Dレーシングでの3年間の参戦計画を完了
- 09/24 マツダプロトタイプ、TUSC COTAでトラブルのためリタイヤ
- 09/23 ピレリワールドチャレンジ最終戦2クラス優勝、マツダがチャンプ獲得
- 08/11 マツダプロトタイプ、TUSCロードアメリカで7位フィニッシュ
- 07/15 マツダプロトタイプ、TUSCカナダで総合7位フィニッシュ
- 07/03 マツダプロトタイプ、TUSCワトキンスグレンで過去最高5位フィニッシュ
- 06/02 マツダプロトタイプ、TUSCベルアイルで8位フィニッシュ
- 05/05 マツダプロトタイプ、TUSCマツダレースウェイで過去最高位入賞
- 05/04 US海兵隊軍曹のドワイヤーとカーボネルが勝利し、マツダがCTSCCポディウムを独占
- 04/23 ディーゼルパワーのマツダプロトタイプ、TUSCロングビーチで7位と8位
- 03/23 2台のマツダプロトタイプ、レース半ばでリタイヤ
- 03/21 マツダプロトタイプ、前年より4.4秒ベストタイム短縮
- 03/20 TUSC第2戦セブリング12時間、プラクティス始まる
- 01/26 2台のマツダSKYACTIV-Dプロトタイプ、朝日を見ずに離脱
- 01/24 エンジン交換したマツダプロトタイプ07号車も無事に決勝グリッドへ
- 01/23 2台のマツダプロトタイプは、デイトナ24時間予選を通過
- 01/14 アップデート版マツダプロトタイプ、デイトナ24時間に向けて好発進
2014
- 12/11 サンダーヒル25時間レースでマツダは2クラスを制覇
- 10/14 多くのマツダレーサー、全米最大のクラブマンイベントで輝き放つ
- 09/22 TUSCオースチン戦、07マツダLMP2は9位完走
- 08/13 TUSCロードアメリカでマツダ・プロトタイプは9位完走
- 08/04 マツダLMP2 SKYACTIV-D、ブリックヤードで2台完走
TUSC第9戦インディアナポリス - 07/23 マツダSKYACTIV-Dレーシングエンジン
- 07/01 マツダ・プロトタイプ07号車、粘りの走りでクラス9位
- 06/29 TUSCワトキンスグレン予選が始まる
- 06/06 TUSCベルアイル戦でマツダLMP2 SKYACTIV-Dレーシングが2台そろって完走
- 05/26 マツダMX5、米CTSCツーリングカー選手権で今季二度目の表彰台独占
- 05/06 マツダLMP2 SKYACTIV-D、TUSCマツダレースウェイ・ラグナセカで7位フィニッシュ
- 04/13 TUSCロングビーチ、#07マツダLMP2が8位完走
- 04/12 ロングビーチ予選で#70マツダLMP2 SKY-Dにトラブル発生
- 04/11 スプリント仕様のマツダLMP2 SKYACTIV-D、TUSC第3戦ロングビーチに挑む
- 03/17 マツダLMP2 SKYACTIV-D、セブリング12時間で初完走
- 03/16 セブリングは6時間で折り返し
- 03/15 セブリング12時間レース予選でマツダ2台に異変あり
- 03/14 TUSC第2戦セブリング12時間、プラクティス始まる
- 01/26 2台のマツダLMP2 SKYACTIV-D、デイトナで合計4,521kmを走破 2014年デイトナ24時間レース・24時間経過
- 01/26 #07マツダLMP2の苦闘は続く。 2014年デイトナ24時間レース・20時間経過
- 01/26 朝日を見る前にマツダLMP2は1台が離脱。 2014年デイトナ24時間レース・16時間経過
- 01/26 夜は更けるも静寂は遠く。 2014年デイトナ24時間レース・12時間経過
- 01/26 デイトナ24時間レース、ナイトセクション進行中。 2014年デイトナ24時間レース・8時間経過
- 01/25 マツダ新型プロトタイプ、24時間レースをスタート。 2014年デイトナ24時間レース・4時間経過
- 01/24 マツダLMP2 SKYACTIV-Dレーシング、デイトナ予選通過