- 2016/09/20
全日本ジムカーナ選手権第7戦 N2クラス小俣 優勝しシリーズチャンピオン獲得
全国のマツダ車ファンの皆様、そしてモータースポーツファンの皆様こんにちは。RX-7の高い縁石走破性とジムカーナが3度の飯より好きな男、小俣洋平です。結果が良いとすぐにレポートを書いて結果が悪いとなかなかレポートを書かない困った男、小俣洋平です。今回はすぐ書きました!さて、今回は2016シーズンも残り2戦となった第7戦九州の恋の浦スピードパークでの戦いをレポートしたいと思います。
2016年JAF全日本ジムカーナ選手権第7戦の舞台となる恋の浦スピードパークは福岡県福津市にある玄海灘を見下ろす事が出来るとても見晴らしの良いいコースです(走っている時は見えませんが!)。コースレイアウトは狭いカートコースに小さなパイロンコースがミックスされた一般的なものですが、バンピーな路面、大きな高低差(登りと下りが沢山!)、そして高い縁石が特徴のとてもトリッキーなコースです。そして通常のジムカーナコースはストップ&ゴーの区間が多くあまりコーナリング性能がタイムに影響しない事が多いのですが、ここ恋の浦では高い縁石と荒れた路面をヒラヒラと舞うように走る事が求められます。高い縁石やギャップ走破性能とコーナリング性能とくればもう皆さんお判りですよね、そうですロードスターとRX-7です。ここ恋の浦はマツダのFRの為のコースなんです!
コース設定は前半が狭い峠道の様なセクション、後半が広場でのパイロンセクションという設定でしたが、前半セクションはコースが狭いだけに脱輪ペナルティーのリスクが高く、後半のテクニカルセクションはパイロン間隔がとても狭く(かなり難しい!)パイロンテクニックが試されるとてもチャレンジングでスリリングなコース設定でした。また今年から広場とスタート部分が繋がりアベレージスピードも上がり昨年よりも走っていて楽しく感じました。
マツダ車のエントリーはPN1クラスに4台のロードスター(難波眞、小林キュウテン、亀山伸一、斉藤邦夫)、N2クラスに3台のRX-7(安部洋一、上本昌彦、小俣洋平)、SA2クラスに3台のRX-7(野本栄次、鰐部光二、山田寛宣)、SCクラスに藤井雅弘のRX7と計11台のマツダ車がエントリーしました。
<PN1クラス>
シリーズタイトル争いは前戦もてぎ南でスイフトひでき選手に決定しているこのクラス、下馬評では前戦優勝のロードスターの斉藤有利というものでした。ところが金曜日からもう一台のロードスター小林キュウテンが速く、金曜日土曜日と斉藤を上回るパフォーマンスで斉藤と小林キュウテンの歴代チャンピオン同士でのロードスター対決に注目が集まりました。迎えた決勝、小林キュウテンが素晴らしい走りでベストタイムを出し、斉藤も小林キュウテンを上回るタイムをマークするもののなんと両ヒート共終盤のテクニカルセクションでパイロンペナルティをとられ下位撃沈、小林キュウテンがロードスターでの初優勝を飾りました。勝った小林は「車両のセットアップを徹底的に見直し、格段に進化してきた事が大きかったかな」という事でしたが外から見ていてもドライバーが乗れている感じがとてもよく伝わってきました。3位にはアクセラから乗り換えた難波が入り、最終戦もロードスター同士の優勝争いになりそうでとても楽しみです。
<N2クラス>
今回勝てばシリーズチャンピオンが決まる状況のワタクシ小俣洋平はここ恋の浦は比較的相性の良いコースで昨年もここで優勝しているのですが、昨年はスタビライザーが折れるというトラブルがありました。縁石走破性が良いRX-7はランサーや86、BRZ等のストラット車両が避ける様な縁石もお構いなしに乗せていけるのですが(乗せるというかまたぐ感じ!)、車両側も無事では済まないという事が昨年判ったので、今年はその対策を施し万全の態勢で臨みました。
対策の効果もあってか金曜日の走行から好調でライバルのRX-7上本、NSX西森選手を引き離して金曜日土曜日とトップタイムでした。しかしジムカーナの難しい所はどんなに速くてもペナルティーを取られたらジエンド!何度ペナルティーで涙を呑んだか!という事で、とにかくペナルティーには注意して決勝の走行を行い第1ヒートは先ず先ずの内容でトップタイム。荒れた路面の影響で第2ヒートでのタイムアップは難しいコースなのですが、マージンを削るフルアタックで第2ヒートに挑みました。ところが、第2ヒート走行直前にNSX西森選手のペナルティのアナウンスが聴こえてしまい、集中力が切れてしまったのかスタート直後に脱輪ペナルティーを取られてしまいました。終わってみればライバル勢もタイムアップ出来ず逃げ切りで優勝しシリーズチャンピオンが決まりました。
あまりかっこよい勝ち方ではなく未だ実感もありませんが、目標としていたシリーズチャンピオンの獲得に成功しホッとひと安心です。そして各スポンサー様へ感謝、力を貸してくれた方々、応援してくださった皆様にただただ感謝です。
「あー、でもやっぱり嬉しい、やったぜベイビー!」
<SA2クラス>
シリーズタイトル争いはNSXの2台(久保選手、渡辺選手)での争いになっていますが、山田、鰐部のRX-7の優勝に期待がかかります。迎えた決勝、第1ヒート山田が終盤の難しいテクニカルセクションを完璧に決めるもののロードスターの斉藤と全く同じところでパイロンペナルティを取られえ万事休す。生タイムでは優勝したNSX久保選手を上回っていただけにとても残念でした。第2ヒートのタイムで3位鰐部、4位山田となりました。最終戦フルパイロンコースのイオックスアローザではRX-7の一発凄いところを魅せてほしいです。
<SCクラス>
車両セットアップを見直してきたという藤井は4WD勢に交じり自己最上位の4位入賞。「少しずつですが良くなってきました」という事なので最終戦でもさらに進化した走りに期待したいです。
最終戦イオックスアローザ(10/9-10)は富山県のスキー場の駐車場を利用した大会で、観覧場所とコースが近くジムカーナの迫力と魅力を味わえるコースです。ジムカーナ観戦での醍醐味はパイロンのギリギリをサイドターンでクリアする所です。触ればジエンド!。そしてサイドターンといった低速テクニカルセクションはドライバーの操作が大きいため外から見てもドライバーが何をしているのかがよくわかります。「あー、アンダー出してるのにハンドル切り足しちゃってる!」とか「失敗しないように保険かけて走ってるなぁ」とか「攻め過ぎてパイロンさわっちゃった!」とか「すごいなぁ!」とか「神業ですか!?」といった感じです。そしてそこには磨き上がられたテクニックを持つ全日本ドライバー達の真剣勝負のドラマがあります。イオックスアローザはそういった、ジムカーナの魅力が詰まったとても面白いコースですので是非足を運んで観戦して頂ければと思います。併せてYoutubeでもライブ配信を行っておりますので是非全日本ジムカーナで活躍するマツダロードスターとRX7の応援よろしくお願いします。
※10/23(日)に愛知県新城市にあるオートランド作手というサーキットで「ALT感謝祭」というイベントがあります。入場・観覧・同乗体験無料というとてもお得なイベントで、私も同乗走行・デモラン・トークショー等のお手伝いをさせて頂きます。お手軽な参加型のサーキットイベントですのでお気軽に遊びに来ていただければ幸いです。
http://www.autoland-tsukude.net/info_alt_event_doujoutaiken_vir2_20161023.html
Text by 小俣洋平
Photo by CINQ
2016年JAF全日本ジムカーナ選手権第7戦の舞台となる恋の浦スピードパークは福岡県福津市にある玄海灘を見下ろす事が出来るとても見晴らしの良いいコースです(走っている時は見えませんが!)。コースレイアウトは狭いカートコースに小さなパイロンコースがミックスされた一般的なものですが、バンピーな路面、大きな高低差(登りと下りが沢山!)、そして高い縁石が特徴のとてもトリッキーなコースです。そして通常のジムカーナコースはストップ&ゴーの区間が多くあまりコーナリング性能がタイムに影響しない事が多いのですが、ここ恋の浦では高い縁石と荒れた路面をヒラヒラと舞うように走る事が求められます。高い縁石やギャップ走破性能とコーナリング性能とくればもう皆さんお判りですよね、そうですロードスターとRX-7です。ここ恋の浦はマツダのFRの為のコースなんです!
コース設定は前半が狭い峠道の様なセクション、後半が広場でのパイロンセクションという設定でしたが、前半セクションはコースが狭いだけに脱輪ペナルティーのリスクが高く、後半のテクニカルセクションはパイロン間隔がとても狭く(かなり難しい!)パイロンテクニックが試されるとてもチャレンジングでスリリングなコース設定でした。また今年から広場とスタート部分が繋がりアベレージスピードも上がり昨年よりも走っていて楽しく感じました。
マツダ車のエントリーはPN1クラスに4台のロードスター(難波眞、小林キュウテン、亀山伸一、斉藤邦夫)、N2クラスに3台のRX-7(安部洋一、上本昌彦、小俣洋平)、SA2クラスに3台のRX-7(野本栄次、鰐部光二、山田寛宣)、SCクラスに藤井雅弘のRX7と計11台のマツダ車がエントリーしました。
<PN1クラス>
シリーズタイトル争いは前戦もてぎ南でスイフトひでき選手に決定しているこのクラス、下馬評では前戦優勝のロードスターの斉藤有利というものでした。ところが金曜日からもう一台のロードスター小林キュウテンが速く、金曜日土曜日と斉藤を上回るパフォーマンスで斉藤と小林キュウテンの歴代チャンピオン同士でのロードスター対決に注目が集まりました。迎えた決勝、小林キュウテンが素晴らしい走りでベストタイムを出し、斉藤も小林キュウテンを上回るタイムをマークするもののなんと両ヒート共終盤のテクニカルセクションでパイロンペナルティをとられ下位撃沈、小林キュウテンがロードスターでの初優勝を飾りました。勝った小林は「車両のセットアップを徹底的に見直し、格段に進化してきた事が大きかったかな」という事でしたが外から見ていてもドライバーが乗れている感じがとてもよく伝わってきました。3位にはアクセラから乗り換えた難波が入り、最終戦もロードスター同士の優勝争いになりそうでとても楽しみです。
<N2クラス>
今回勝てばシリーズチャンピオンが決まる状況のワタクシ小俣洋平はここ恋の浦は比較的相性の良いコースで昨年もここで優勝しているのですが、昨年はスタビライザーが折れるというトラブルがありました。縁石走破性が良いRX-7はランサーや86、BRZ等のストラット車両が避ける様な縁石もお構いなしに乗せていけるのですが(乗せるというかまたぐ感じ!)、車両側も無事では済まないという事が昨年判ったので、今年はその対策を施し万全の態勢で臨みました。
対策の効果もあってか金曜日の走行から好調でライバルのRX-7上本、NSX西森選手を引き離して金曜日土曜日とトップタイムでした。しかしジムカーナの難しい所はどんなに速くてもペナルティーを取られたらジエンド!何度ペナルティーで涙を呑んだか!という事で、とにかくペナルティーには注意して決勝の走行を行い第1ヒートは先ず先ずの内容でトップタイム。荒れた路面の影響で第2ヒートでのタイムアップは難しいコースなのですが、マージンを削るフルアタックで第2ヒートに挑みました。ところが、第2ヒート走行直前にNSX西森選手のペナルティのアナウンスが聴こえてしまい、集中力が切れてしまったのかスタート直後に脱輪ペナルティーを取られてしまいました。終わってみればライバル勢もタイムアップ出来ず逃げ切りで優勝しシリーズチャンピオンが決まりました。
あまりかっこよい勝ち方ではなく未だ実感もありませんが、目標としていたシリーズチャンピオンの獲得に成功しホッとひと安心です。そして各スポンサー様へ感謝、力を貸してくれた方々、応援してくださった皆様にただただ感謝です。
「あー、でもやっぱり嬉しい、やったぜベイビー!」
<SA2クラス>
シリーズタイトル争いはNSXの2台(久保選手、渡辺選手)での争いになっていますが、山田、鰐部のRX-7の優勝に期待がかかります。迎えた決勝、第1ヒート山田が終盤の難しいテクニカルセクションを完璧に決めるもののロードスターの斉藤と全く同じところでパイロンペナルティを取られえ万事休す。生タイムでは優勝したNSX久保選手を上回っていただけにとても残念でした。第2ヒートのタイムで3位鰐部、4位山田となりました。最終戦フルパイロンコースのイオックスアローザではRX-7の一発凄いところを魅せてほしいです。
<SCクラス>
車両セットアップを見直してきたという藤井は4WD勢に交じり自己最上位の4位入賞。「少しずつですが良くなってきました」という事なので最終戦でもさらに進化した走りに期待したいです。
最終戦イオックスアローザ(10/9-10)は富山県のスキー場の駐車場を利用した大会で、観覧場所とコースが近くジムカーナの迫力と魅力を味わえるコースです。ジムカーナ観戦での醍醐味はパイロンのギリギリをサイドターンでクリアする所です。触ればジエンド!。そしてサイドターンといった低速テクニカルセクションはドライバーの操作が大きいため外から見てもドライバーが何をしているのかがよくわかります。「あー、アンダー出してるのにハンドル切り足しちゃってる!」とか「失敗しないように保険かけて走ってるなぁ」とか「攻め過ぎてパイロンさわっちゃった!」とか「すごいなぁ!」とか「神業ですか!?」といった感じです。そしてそこには磨き上がられたテクニックを持つ全日本ドライバー達の真剣勝負のドラマがあります。イオックスアローザはそういった、ジムカーナの魅力が詰まったとても面白いコースですので是非足を運んで観戦して頂ければと思います。併せてYoutubeでもライブ配信を行っておりますので是非全日本ジムカーナで活躍するマツダロードスターとRX7の応援よろしくお願いします。
※10/23(日)に愛知県新城市にあるオートランド作手というサーキットで「ALT感謝祭」というイベントがあります。入場・観覧・同乗体験無料というとてもお得なイベントで、私も同乗走行・デモラン・トークショー等のお手伝いをさせて頂きます。お手軽な参加型のサーキットイベントですのでお気軽に遊びに来ていただければ幸いです。
http://www.autoland-tsukude.net/info_alt_event_doujoutaiken_vir2_20161023.html
Text by 小俣洋平
Photo by CINQ
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