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特集

  • 2016/08/01

全日本ジムカーナ選手権第5戦 N2クラスでRX-7小俣2位入賞

全国のマツダ車ファンの皆様、そしてジムカーナファンの皆様こんにちは。RX-7とサイドターンが3度の飯より好きな男、小俣洋平です。第4戦北海道の砂川ラウンドは私の参戦しているN2クラスは台数不足の不成立でお休み、そのあいだ茂木のエンジョイ耐久に参戦したりとモータースポーツライフを満喫しておりました。さて今回は四国で初めて開催された第5戦美川スポーツランドのレポートをしたいと思います。

四国での全日本ジムカーナ選手権の開催は今回が初めての開催となります。そこでまず考えたのは現地までの移動方法。会場となる久万高原美川スポーツランドまでは埼玉県八潮市に自宅から約850km(自走で12時間オーバー!)という事で自走は却下、その他の方法もいろいろと検討しましたが結局東京~徳島をフェリーで移動、その後久万高原まで自走で行くことにしました。水曜日19時有明発→木曜日13時徳島着、金曜日~日曜日ジムカーナ、月曜日10時徳島発→火曜日5時有明着と6泊5日と過去最長のジムカーナトリップ。因みに東京~徳島のフェリーは小型ながらとても綺麗で、同じジムカーナに参戦した他のクラスのドライバーと食事をしたり、とても快適な船旅でした。

金曜日の天候は晴れでしたが、久万高原に近づくにつれ雲行きが怪しくなり美川スポーツランドに到着した時には雨もぱらついてきました。コース自体はよくあるスキー場の駐車場のコースなのですが(イオックスアローザや宝台樹などと同じ)とにかく狭くコースレイアウトによってはローだけで走ってしまう車もいる様で「とにかく狭い!」という印象でした。

マツダ車の参加はPN1クラスに3台のロードスター(亀山伸一、小林キュウテン、斉藤邦夫)、PN3クラスに難波眞のアクセラ、N2クラスに3台のRX-7(安部洋一、上本昌彦、小俣洋平)、SA2クラスに4台のRX-7(野本栄次、鰐部光二、葛西悠治、山田寛宣)、SCクラスにRX-7の藤井雅裕と合計12台がエントリーしました。

決勝のコースレイアウトは前半に定常円旋回やテクニカルなスラロームを含む低速セクション、中盤に少し緩いRのコーナーと180度サイドターンを含む中速セクション、後半がサイドターンを多用するテクニカルセクションが設けられました。低速主体のパイロンコースといったレイアウトですが、路面の傾斜等の癖もあり攻略が難しく走りごたえのあるコース設定がなされました。

<PN1クラス>
決勝第1ヒートはウエット、第2ヒートがドライとなったPN1クラスはでドラマがありました。ウエット路面の第1ヒートで記録したフィット橋本選手のタイムは、なんとドライとなった第2ヒート中盤までだれも破ることが出来ませんでした。今季安定して上位入賞しているロードスターの斉藤も抜くことが出来ず、このまま逃げ切り優勝かという所で最終走者のスイフトヒデキ選手が逆転優勝を飾りました。美川の独特の路面によるウエット、セミウエット、ドライでのグリップの特性、そして第2ヒート一発勝負となった状況などが引き起こしたドラマだと思いますが、こういったドラマが起こるのもジムカーナの面白さでもあり難しい所だと感じました。

タイトル争いはスイフトヒデキ選手が頭一つ抜けて、ほぼ確定の模様ながらロードスター勢の反撃が期待されます。斉藤はヨコハマタイヤを装着してますが、今シーズンPNクラスではダンロップのβ02というタイヤが圧倒的なパフォーマンスを発揮してここまで全クラスで勝利しています。次戦の茂木南ではヨコハマからA052 という新しいタイヤが登場するため、斉藤だけでなく同じくヨコハマユーザーの小林キュウテン、亀山のパフォーマンスアップが期待されます。第2戦エビスでは稲木、第3戦名阪では片岡、第4戦砂川では米澤とダンロップのβ02を履いたロードスター勢はそれぞれ活躍しており、パドックでは来年からロードスターの台数が大きく増えるなどの噂も出ています。次戦から斉藤の反撃とロードスターの更なる活躍が楽しみです。

<PN3クラス>
86、BRZ、プジョー208などに混ざりただ一人アクセラで参加している難波は第2ヒート良いタイムを出すものの、パイロンペナルティをとられ16位。これが無ければ入賞していただけにとても残念な結果となりました。

<N2クラス>
ライバルNSX 西森選手が2勝、私は1勝、しかしポイントでは私が上回っているシリーズ争い。四国を入れて残り4戦、タイトル争いは優勝回数が最も大事なため今回はなんとしても勝つつもり臨みました。

ところが金曜日からリズムが狂いました。予想以上の低速コーナーの連続(ギヤが合わない!)と低い路面温度(タイヤがグリップしない!)に全くマシンを合わすことができず、久しぶりのクラス最下位。 土曜日は気持ちを入れ替え、ペナルティを取られたもののライバルのNSX西森選手とほぼ同じタイムで調子を取り戻しました。
迎えた決勝、朝から雨が降っており、雨が止むと霧が出るというコンディション(霧というか雲の中に入っている様でコース上のパイロンが全く見えない!)。PN1、PN2クラスでかなり長い時間の競技中断があり、このままでは第2ヒートがキャンセルされ第1ヒートのみの一発勝負となる可能性も出てきました。が、結局雨は上がりN1辺りから路面が乾き始めてきました。

私の走るN2の時の路面はハーフウエット、場所によりドライとウエットが混在する難しい路面です。第2ヒートがキャンセルとなる可能性も考慮し第1ヒートをトップで折り返す事を念頭に走行し、少しのミスはあったもののトップで折り返すことに成功しました。

結局その後天候が安定して第2ヒートはドライでの仕切り直しとなりました。今回は第1ヒートの難しいコンディションでの走りに集中した後に、もう一度集中しなおす事がとても難しく感じました。迎えた第2ヒートでは自分の走りをする事を心がけましたが、得意なセクションでのミスから始まり、その後も思うように走ることが出来ず、全くリズムを掴めませんでした。金曜日からセットアップを完全に外している様で、終始リズムが掴めずちぐはぐな、とても内容の悪い走行となってしまいました。結果、下位撃沈となるようなタイムでしたが、ライバルのミスもあって棚ぼたの2位入賞。最大のライバルNSX西森選手は会心の走りをするものの(とんでもなく速いタイム!)パイロンペナルティで最下位となった為、ポイント争い的には首の皮一枚繋がりました。ただただ一言「助かった!」

金曜日からリズムを崩しドライビング、車両セットアップ、メンタリティ、コース攻略と自分の悪い部分、弱い部分、足りない部分が噴出した美川ラウンドとなりました。が、今回の失敗から学び、そして立ち直り気持ちを切り替える事が大事だと思います。次戦もてぎ南では良いパフォーマンスが出来る様きちんと準備し全力で臨みたいと思います。是非応援の程宜しくお願いします。
「絶対チャンピオンとるぞ!」

<SA2クラス>
NSXの久保選手、渡辺選手(今回美川は欠場)が選手権をリードし山田、葛西のRX-7勢が追いかける展開となっているSA2クラスは第1ヒートからドライ路面となりました。

第1ヒートでトップに立ったのは開幕戦優勝の山田、2番手葛西(その差5/1000秒!)、3番手地元四国の野本とRX-7勢が上位を独占。しかし第2ヒートではNSX久保選手が逆転優勝、山田も自己タイムは更新するものの届かず2番手となりました。これでタイトル争いはNSX久保選手が一歩リードし渡辺選手、山田、葛西が追いかける展開になりました。 次戦もてぎ南はハイパワーFRが得意なコースだと思いますので、RX-7勢の反撃に期待したいところです。

<SCクラス>
改造車クラスにRX-7で参戦する藤井は今回のコースレイアウトに苦しみ9番手。N車両やSA車両よりも軽量ハイパワーでより太いタイヤを履く車の特性がコースレイアウトと上手くマッチングしなかった印象です。次戦もてぎ南は相性も良さそうなので4WD勢を倒し是非上位入賞を目指してほしいと思います。

凹んでいる暇もなく第6戦茂木南ラウンド(8/6-7)が迫っています。もてぎの南コースは南ゲートから入って直ぐの白線の引いてある広大なスペースです。路面のミューも高くハイスピード&テクニカルというレイアウトが予想され、ロードスター、RX-7共に得意なコースです。東京からも近くジムカーナの醍醐味であるパイロンワークを近くで見る事が出来ますので是非足を運んで頂ければと思います。 次戦もマツダ車の応援、宜しくお願いします。

Text by 小俣洋平

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