- 2015/02/25
新型NDロードスター、徐々にその運動性能の高さが明らかに
MZRacing取材班は、2月21日(土)にミュゼオ御殿場(静岡県)にて開催されたROADSTER THANKS DAY 2ndに参加してまいりました。誰もが知りたい新型NDロードスターのスポーツ性能について、独自視点のレポートをお届けします。
このイベントは、MRY(マツダR&Dセンター横浜)での第1回を皮切りに、大阪、静岡などを計6回に分けて開催するもので、多くのロードスターファンに実際に発売前のNDロードスターに触れ、乗って感じてもらいたいとの趣旨で実現したものです。1月の東京オートサロンで開催告知が発信され、多くの方からの申し込みあったようです。高い倍率の抽選で参加できるようになったラッキーなファンの方々が、多数集いました。このイベントでは、ジャパンプレミアとなるAT車と新色のセラミック・メタリック車がお披露目されました。
会場に入るとまず、レセプションルームにソウルレッドのNDロードスターが展示されています。やはり、自然を背景にしたほうが、このクルマには相応しいですね。そして、プレゼンテーションルームでは、開発主査の山本修弘さんをはじめ、中山雅チーフデザイナーなど開発スタッフのプレゼンテーションが行われました。今回は、これまで小出しに情報発信されてきた車両諸元の一部が公表されたことが、大きな収穫でした。エンジンをNC型よりも、15mm後方へ、13mm下方にレイアウトしたということ。これは、マス(=重量物。ここではエンジンを指します)を重心(CG)に集約すること、CGそのものを低くすることであり、運動性能の本質を現わす諸元なのです。また、前後トレッドがそれぞれ5mm拡大されていることにも注目しましょう。ホイールベースが15mm短縮されて、トレッドが拡大されたことにより、ホイール・プリント・レシオ(トレッドとホイールベースの比率)は、直進安定性よりもより回頭性重視のパッケージングとなっていることを示しています。このことだけでも、ライトウェイト・スポーツへの原点回帰を強く意識した開発スタッフの思いの一端が窺えます。
そしていよいよ試乗会場へ移動します。試乗車として用意されたのは、セラミック・メタリックのMT車とソウルレッドのAT車です。レストラン前の散歩道の約200mを2周するための短なコースでしたが、さすがに少し緊張します。まだ車両重量については未公表ですが、試乗された方々は口々に車体の軽さによるクルマの反応が良いと語っていました。ある方は、MTの操作性が素晴らしいと感想をもらすと、山本主査はこのマニュアルトランスミッションとデフは新型ロードスターのための新規開発だということを明らかにしました。そこで、軸間距離は、と尋ねてみると、「軸間距離※も全くの新設計です。輸出用の2リッター車と国内用1.5リッター車でMTは共有しているものの、デフはそれぞれ専用との回答が得られました。最新のSKYACTIVテクノロジーにより限りなく機械的損失が低いFR用マニュアルトランスミッションとなっているため、2リッターと1.5リッターで共用できることが理解できました。さらに、富士チャンピオンレースに参戦している橘川学さんにインタビューしたところ、「できれば筑波2000やミニサーキットで走らせてみたいです。ステアリングレスポンスの良さが印象的ですねと話したら、山本主査は電動パワステをコラムシャフトではなくラック側に設置しているので、操舵に対する操作感、応答性が大きく改善しています、と話してくれました」と語っています。
3月20日に事前予約会が全国で始まりますが、この日の直前には新型ロードスターの全ての情報が、未公開のボディ色を含め公開されるとのことです。全国マツダディーラーへのデモカーの配備が待ちどおしいですね。
軸間距離※ MTのメインシャフトとカウンタシャフトの軸中心の距離で、この距離を大きくとれば大きな歯車を設置することが可能となり、より大きなトルクの伝達が可能になる。マツダの場合、1.6リッター~2リッターまではM型と呼ばれるサイズで、軸間は68.5mmである。デフのリングギアの外径も同様で、外径が大きくなればより大きなトルクが伝達可能となる。M型のデフは7.15インチのサイズが使用されてきた。ちなみに、FD型RX-7では、MTはR型73.5mm、デフはP型7.6インチのサイズが採用されていた。
Photo by MZRacing
このイベントは、MRY(マツダR&Dセンター横浜)での第1回を皮切りに、大阪、静岡などを計6回に分けて開催するもので、多くのロードスターファンに実際に発売前のNDロードスターに触れ、乗って感じてもらいたいとの趣旨で実現したものです。1月の東京オートサロンで開催告知が発信され、多くの方からの申し込みあったようです。高い倍率の抽選で参加できるようになったラッキーなファンの方々が、多数集いました。このイベントでは、ジャパンプレミアとなるAT車と新色のセラミック・メタリック車がお披露目されました。
会場に入るとまず、レセプションルームにソウルレッドのNDロードスターが展示されています。やはり、自然を背景にしたほうが、このクルマには相応しいですね。そして、プレゼンテーションルームでは、開発主査の山本修弘さんをはじめ、中山雅チーフデザイナーなど開発スタッフのプレゼンテーションが行われました。今回は、これまで小出しに情報発信されてきた車両諸元の一部が公表されたことが、大きな収穫でした。エンジンをNC型よりも、15mm後方へ、13mm下方にレイアウトしたということ。これは、マス(=重量物。ここではエンジンを指します)を重心(CG)に集約すること、CGそのものを低くすることであり、運動性能の本質を現わす諸元なのです。また、前後トレッドがそれぞれ5mm拡大されていることにも注目しましょう。ホイールベースが15mm短縮されて、トレッドが拡大されたことにより、ホイール・プリント・レシオ(トレッドとホイールベースの比率)は、直進安定性よりもより回頭性重視のパッケージングとなっていることを示しています。このことだけでも、ライトウェイト・スポーツへの原点回帰を強く意識した開発スタッフの思いの一端が窺えます。
そしていよいよ試乗会場へ移動します。試乗車として用意されたのは、セラミック・メタリックのMT車とソウルレッドのAT車です。レストラン前の散歩道の約200mを2周するための短なコースでしたが、さすがに少し緊張します。まだ車両重量については未公表ですが、試乗された方々は口々に車体の軽さによるクルマの反応が良いと語っていました。ある方は、MTの操作性が素晴らしいと感想をもらすと、山本主査はこのマニュアルトランスミッションとデフは新型ロードスターのための新規開発だということを明らかにしました。そこで、軸間距離は、と尋ねてみると、「軸間距離※も全くの新設計です。輸出用の2リッター車と国内用1.5リッター車でMTは共有しているものの、デフはそれぞれ専用との回答が得られました。最新のSKYACTIVテクノロジーにより限りなく機械的損失が低いFR用マニュアルトランスミッションとなっているため、2リッターと1.5リッターで共用できることが理解できました。さらに、富士チャンピオンレースに参戦している橘川学さんにインタビューしたところ、「できれば筑波2000やミニサーキットで走らせてみたいです。ステアリングレスポンスの良さが印象的ですねと話したら、山本主査は電動パワステをコラムシャフトではなくラック側に設置しているので、操舵に対する操作感、応答性が大きく改善しています、と話してくれました」と語っています。
3月20日に事前予約会が全国で始まりますが、この日の直前には新型ロードスターの全ての情報が、未公開のボディ色を含め公開されるとのことです。全国マツダディーラーへのデモカーの配備が待ちどおしいですね。
軸間距離※ MTのメインシャフトとカウンタシャフトの軸中心の距離で、この距離を大きくとれば大きな歯車を設置することが可能となり、より大きなトルクの伝達が可能になる。マツダの場合、1.6リッター~2リッターまではM型と呼ばれるサイズで、軸間は68.5mmである。デフのリングギアの外径も同様で、外径が大きくなればより大きなトルクが伝達可能となる。M型のデフは7.15インチのサイズが使用されてきた。ちなみに、FD型RX-7では、MTはR型73.5mm、デフはP型7.6インチのサイズが採用されていた。
Photo by MZRacing
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