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  • 2015/09/19
  • OTHER(海外)

夢を乗せた「マツダR100」、ついにスパを走る

9月19日にベルギーのスパ・フランコルシャンサーキットにて「マスターズ70’sセレブレーション」公式予選が行われ、日本から輸送された2台のマツダR100レーサーは、無事30分間の走行を完了しました。

9月上旬にアントワープ港に到着したR100レースカーは、マツダ・ベルギーの協力によって16日にはサーキットのパドックに到着。地元でレース活動を行っている「マツダレーシングチーム・ヴァンヘルク」が提供したパドックファシリティに据えられ、走行準備を待つこととなりました。R100のオーナーである加藤仁さん率いる日本チームは17日にサーキットに入り、その充実した設備にびっくり。加藤さんは、「マツダ・ベルギーの協力に感謝します。自分たちだけではこれほどの準備はできません。また、パドックには、次から次へとマツダファンや、かつて1970年のレースを見て感動した、という人たちが訪ねてきます。関心の高さに驚かされました」と話しています。約1ヶ月半かけて広島の宇品港から船で運ばれてきたR100は、2台共一発でエンジン始動でき、関係者はホッと胸をなで下ろしました。しかし、ハプニングはつきものです。2台のR100は、18日に設定されていたフリープラクティスを走行する予定でしたが、事前に行われた音量規制に引っかかり、走行することができませんでした。規制は103デシベルでしたが、R100は簡易サイレンサーを装着しても108デシベルがやっと。133号車ドライバーの加藤さんと、31号車の前田育男さんは、肩を落としてパドックに戻って行きました。「予選前になるべく多くの周回を走っておきたかったのですが、叶わず残念です。音量規制のない予選では、思う存分走らせます」と加藤さん。

日付が変わって18日は、前日の不安定な天候とは異なり、雲間から青空が覗く予選日和となりました。路面は一日を通してドライコンディションです。15時05分から30分間の公式予選では、2台のR100レースカーは元気に連続走行を完了。31号車は前田さんがスタートし、地元のグザヴィエ・ダフさんが後半の周回を走行しました。初めて走る前田さんは、走行後ダフさんにタイムアップのコツを聞き出していました。一方の133号車は、エンジンの調子が本調子ではない様子。「このクルマは、ヒストリック・テクニカル・パスポート(FIA/JAFが発行するヒストリックレース適合証明書)」を取得するため、サスペンションも作り直しており、エンジンも直前に載せ替えてきたばかりなので、完全なコンディションではありません。ヒストリックカーは、組み上げてから3年ぐらいかけて完成度を高めていくものです。とはいえ、自分のファミリア・ロータリークーペ(R100)で初めて憧れのスパを走ることができ、感激しています。決勝レースは、コースアウトせず、またクルマを壊すことなくコ・ドライバーの杉山さんにバトンタッチしたいと思います」と、加藤さんは初走行後の感想を語っていました。

決勝レースは、20日の午前10時25分スタートです。

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