ダイソンレーシング、ALMSマツダレースウェイ・ラグナセカで改良エンジンをデビュー

5月11日にマツダレースウェイ・ラグナセカで行われたアメリカンルマンレースで、ダイソンレーシングはマシンの燃圧トラブルのためリタイヤとなりました。チームは、ピットやガレージでローラ・マツダLMP1カー(クリス・ダイソン/ガイ・スミス組)の修復を図りますが、4時間レースの2時間半が経過した時点でリタイヤを決めました。

レースで成功を収めるためには絶え間ない進化が必要ですが、時としてそれは意に反することがあります。チームは、このレースに「P90」と呼ばれる新しいマツダエンジン(AER社が開発を担当)を初めて投入しました。旧来のP80エンジンに対して、ガソリン直噴式となっているのが特徴です。事前テストでは良い結果を出しており、ガイ・スミスは予選2番手のタイムを記録しています。

「P90は、大出力・高トルクを発生するばかりか、ドライバビリティに優れ、燃費も優れています。またエンジンレスポンスも改善され、GDIエンジンの全ての利点が享受できます」とAER社のアンドリュー・サウンダーは語っています。「ECUからの燃料噴射コマンドが瞬時に実行されるため、リストリクターつきターボエンジンの場合は他のエンジン形式に比べてより有効です」

クリス・ダイソンは、「エンジン本体、電気系補機類を英国に返送し、エンジンペンチで今回の原因究明が行われます。我々はメーカーに属さない独立したチームであり、レースカーは”出来合い”ではありません。また、ダイソンレーシングは、伝統的に立ち止まらず限界に挑むことを厭いません。私たちは今週良いペースが築けたし、それは大きな前進だと思っています。ライムロックに向けてテストを重ねます」とコメントしました。

2013.05.14
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