マツダ、2013年ルマン24時間レースに向け
SKYACTIV-Dクリーンディーゼルを発売
デンプシーレーシングが、同エンジンを購入してレース参戦を計画中

2012年6月16日 フランス(ルマン)
北米マツダモータースポーツは、レース用SKYACTIV-Dクリーンディーゼルエンジンを発売すると発表しました。SKYACTIV-Dレーシングディーゼルエンジンは、ルマン・プロトタイプ2(LMP2)クラスのマシン用であり、ルマン24時間レースにチャレンジするチームに販売されます。マツダのルマンエンジンプログラムは、2013年シーズンのレースからスタートします。マツダは、この発表日時点で、アジアで唯一ルマン24時間レースでの総合優勝を果たした自動車メーカーです。

北米マツダのマツダモータースポーツ担当副社長のジェイ・アメストイは、「今回の再挑戦は、私たちのルマンへの思いです。1991年にロータリーエンジンで歴史的優勝を果たしており、そして今、最もクリーンでパワフルなパワープランとだと自負しているエンジンで再び勝利を狙います。このレーシングエンジンはヨーロッパと北米のLMP2クラスに参戦するカスタマーに販売され、世界耐久選手権(WEC)とアメリカンルマンシリーズ(ALMS)に挑戦します」と語りました。

このレーシングエンジンは、日本のマツダ本社と北米マツダ、スピードソースレースエンジニアリングが協同開発しました。ベンチテストは既に終了し、サーキットでの実走行テストは2012年後半に予定されています。

同エンジンは、マツダSKYACTIV-D 2.2リットル4気筒ディーゼルデュアルステージターボエンジンをベースとしています。北米マツダのマツダモータースポーツ担当役員のジョン・ドゥーナンは、「このエンジンは、素晴らしい動力性能と低燃費なのに加え、品質、耐久性、信頼性といった、ストリートカーに必要な要素と耐久レースで勝つために必要な要素を兼ね備えています」と語りました。

マツダ株式会社の毛籠勝弘(もろかつひろ)グローバルセールス・マーケティング担当執行役員は、「マツダは常に“飽くなき挑戦”を続けています。この精神により、1991年に優勝するまでの18年もの間ルマンに挑戦し続けたのです。事実、この精神はSKYACTIVテクノロジーの開発に活かされており、いくつかの技術革新により実現したのです。私は、カスタマープログラムを通じて、ルマンに挑戦するプライベートチームにSKYACTIV-Dクリーンディーゼルレーシングエンジンを供給できることをとても嬉しく思います」と続けました。

なお、俳優でありレーシングドライバーのパトリック・デンプシー氏率いるデンプシーレーシングが、このプログラムの最初のカスタマーとして既に名乗りを上げています。

2012.6.16
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