寺田陽次郎、「スポーツ観光マイスター」に任命
7月8日、東京・霞ヶ関の観光庁にて、サッカー元日本代表監督のフィリップ・トルシエ、トライアスロン選手の小原工、レーシングドライバーの寺田陽次郎ら三人が初の「スポーツ観光マイスター」に認定された。
溝畑宏観光庁長官の肝いりで制定されたこの「スポーツ観光マイスター」は、国際スポーツで功績を残した個人を認定することで、日本の魅力をさらに海外に広め観光客を誘致して日本を活性化しよう、という試み。
寺田について溝畑長官は、「寺田さんはルマン24時間レースを通じて、日本とフランスの架け橋をつとめてこられました。これからもモータースポーツ界のリーダー役として、日本の魅力を伝える先頭に立っていただきたい」と話した。また、寺田は、「1974年からルマンに挑戦し続け、昨年までで 29回出場しました。ドライバーとしてだけでなく、ACOの極東理事としては、ルマンレースをまた日本に誘致したいと思います。そうすれば、チームや関係者だけでなく、サポーター達もヨーロッパから多数日本を訪れることになります。残念ながらわたし自身は今年のルマンに出場できませんでしたが、ビジット・ジャパンキャンペーンを当地で行い、多くのフランス人に日本への興味を持ってもらいました。来年、アジアンルマンレースが日本でも開催されるように力を尽くしたいと思います」とスピーチした。トルシエは、寺田との雑談で「実はわたしはルマンの隣町アルナージュで生まれました。実家がそこで肉屋をやっていたのです。24時間レースのときは、親戚と一緒にコースサイドでわくわくしながら見ていたものです。11歳までそこに住んでいたので、とても懐かしいです」と話していた。
政府の観光誘致プロジェクトの旗頭として寺田が認定されたことは、日本のモータースポーツ界にとって歓迎すべきエポックだ。是非、再び日本でアジアンルマンレースが開催されることを期待したい。
2010.7.9
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