レモン24時間レースシリーズで、MX-5チームがチャンピオンに

ルマン24時間レースをもじった「レモン24時間レース」が、アメリカでは年間20回以上も開催されている。2010年は、このシリーズに7戦出場し、6回のポディウムフィニッシュを決めた「Eyesore Racing」がシリーズチャンピオンを獲得。本年6月にフランスで行われる2011年ルマン24時間レースの観戦旅行にチーム全員を招待という、破格の賞典を手にした。

全米各地に存在するグラスルーツレーストラックで行われているこのレモン24時間レースシリーズは、2006年から行われている。そのルール上の特徴は、強化部品なども含めた総額「500USドル(4万5000円)」以内の車両で出場するということ。それでも6点式ロールケージ、フルハーネス式シートベルトと消火器は装着が義務付けとなっており、ふざけた外観とは裏腹にレースはSCCAやNASAのグラスルーツレースと同様のタイムレースとなっている。ボンネットフードすらない初代MX-5でシリーズに臨んだ「Eyesore Racing」は、フェニックス(アリゾナ)、シアーズポイント(カリフォルニア)で優勝し、サンダーヒル(カリフォルニア)とバトンウィロー(カリフォルニア)で2位、デンバー(コロラド)と最終戦のマイアミ(フロリダ)で3位に入り、シリーズ優勝を手にした。最終戦は、12月31日の正午にスタートし、元日の正午まで走るという年越しイベントだった。

写真を見るとクルマが本当にMX-5なのかも不明だし、チームの集合写真をみてもハロウィーンの仮装行列のよう。しかも毎回出場車は150台前後と、大変な混雑だ。観客の投票で、「人々の呪い」をかけられたマシンは、大型重機で壊されてしまうという恐ろしいルールもある。いかにもアメリカらしく、参加者たちはモータースポーツをエンジョイしているようだ。

2011.1.17
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