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日本国内レース

  • 2014/12/20
  • OTHER(日本)

富士チャン最終戦はドラマチックな結末で初王者が誕生!

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2014年の富士チャンピオンレースシリーズ(以下富士チャン)最終戦が12月6日(土)に、静岡県小山町の富士スピードウェイで開催されました。エントリーした全世代のロードスターと新旧デミオの合計は45台。NA/NBロードスターカップの決勝ではスタート直後にアクシデントが発生。このシリーズでは珍しいセーフティカーの導入が、波乱の結末を呼ぶ序章となりました。

ここ数年の富士チャンは年間全6戦の日程が組まれていますが、それぞれのシリーズは基本的に年間4戦で争われます。今季のマツダ車が参戦するカテゴリーは、ほとんどが第1/2/3戦と、この最終(第6)戦に組み込まれました。唯一、初代デミオによるN1レースの4戦目が第5戦(11月1~2日)に開催されましたが、今回もエントリーは♯103のR.P.M/Hのみという寂しい結果に。来季以降、このシリーズの存続が気になるところです。

最終戦の富士は時折太陽が顔を見せ、もちろん寒さは厳しいなかでも、路面コンディションは終始ドライでの戦いとなりました。まずは最大のグループとなる19台のナンバー付きで争うロードスターカップNA/NBの混走レースから。今回はNA6が6台、NA8が5台、NB8が8台と、開幕戦の27台からは大きく数を減らしました。師走の土曜日の開催ということで、仕事の都合がつかなかった選手も多かった模様です。このあたり、来季以降の検討課題ではないでしょうか?

最大の注目はNA6クラスでした。♯7の茂木文明が開幕2連勝を飾ったものの、♯23の山川 穣が第3戦で初勝利。さらにこの最終戦でも勝つと、自力で大逆転のチャンピオンを獲得できます。NA8クラスでは今季3連勝中の♯1山形 卓が圧倒的に有利な情勢ですが、万が一にもリタイアすると、3戦連続2位の♯88山田健介にチャンスが巡ってくることになります。なお、NB8クラスは♯11戸田裕一 がすでにタイトルを確定していました。

朝一番の予選では、山形が前回からの好調を維持して2分6秒475で総合でもトップに。ところが、それに次ぐ総合2位はNA6クラスの茂木。コースレコードを更新する2分6秒623をマークして、排気量が200cc小さいハンデを感じさせません。NB8クラスの戸田は山田に続く総合4位に沈み、注目の山川は総合6番手。もちろんNA6クラスでは2番手ですが、間に速いNB8が2台入るために、苦しい戦いが予想されました。

決勝では、スタート直後に♯81加藤友晴がイン側のウォールにクラッシュするアクシデントが発生。幸いドライバーに大事はなかったものの、コースクリア作業のためにセーフティカー(SC)が2周目から1ラップだけ導入されました。それが決定した時点で各ポストからイエローフラッグ(=追い越し禁止)が出されましたが、スタート直後の接近バトル中ということもあって見逃したドライバーが続出。違反が多すぎたため、決勝レース中にはペナルティが出されず、レース直後の暫定表彰式もほぼ着順通りで行われる事態となりました。

しかしながら最終的には、NA6クラスのトップでチェッカーを受けた茂木が、SC導入中の追い越し違反の40秒加算で4位に降着。2番手でゴールした山川が繰り上がっての2連勝で、まさかの逆転チャンピオンに輝きました。山川は「タナボタです。レース7年目での初優勝に加えて、チャンピオンなんて…。でも今日は、もう1周あれば茂木さんに追い付ける感触でした。次は実現できるよう練習します」とコメント。一方の茂木は「お恥ずかしい限りです。でも、来年は忘れ物を取り返しにきますよ」と、悪びれずに山川を讃えていました。

残るNA8クラスは山形、NB8クラスは戸田がそれぞれ順当に制しましたが、NB8クラスは合計4台がペナルティを受ける結末に。2010年以来のチャンピオンを決めた山形は「自分が先頭だったので違反はあり得なかったけど、セーフティカーには焦りました。やっといい時の状態に戻ったので、来年はもっとスムーズなセッティングと運転を目指したい」とコメント。総合トップの座の奪還を狙う戸田は「やっと対策が見つかりました。来季は自分のもつレコード(2分5秒883)を更新したいです」と、やはり前向きだ。

もうひとつ、ロードスターカップNC、ナンバー付きのデミオ、さらに86のチューニング車で争う8Beat(エイトビート)の混走レースが行われました。ロードスターカップNCのチャレンジクラスには♯71登坂 紀以下の3台、オープンクラスには♯0 小原健一をはじめ4台、そしてデミオレースには♯75西山 隆以下の5台がエントリー。実はこの登坂 /小原/西山の3選手が、それぞれのクラスで開幕から3連勝を果たしていますが、チャンピオンを確定させているのは登坂のみ。最後まで気の抜けない戦いが要求されます。

ここでは波乱の予感が一度だけ訪れました。ロードスターNCオープンクラスの第3戦で一時、小原に先行した♯64芝本 淳が、予選で最初にレコードを更新する2分6秒820をマーク。ところが、小原もプロフェッショナルの底力を見せて2分6秒725でレコードを奪い返しました。決勝でも順当に小原が逃げ切って4連勝を達成。ロードスターNCチャレンジクラスも登坂が、そしてデミオレースも西山が、それぞれ危なげなく8周のレースをリードしてタイトル獲得に華を添えました。

地元のSUGOでロードスター東北カップシリーズを主催している小原は、「富士を走っている時は純粋に楽しんでます。皆さんぜひ、来年は走りに来てください。SUGOも攻めて楽しいコースですよ」とアピール。登坂は「実は(混走の)86のチューニングカーとのバトルは予想以上に面白いです。来年は富士で学んだことを筑波でも生かしたいです」。西山は「ライバルの皆さんが速くなってきて、簡単には勝てなくなりました。富士ではコカコーラを駆け抜ける快感が一番です」と語ってくださった。

そして今年の富士チャンの最終レースとなったのが、N1規定のロードスターで争うワンメイクレースです。AE111レビン/トレノとの混走で開催されていて、今回は13台のNA6がエントリー。最大勢力を誇るカーメイクコーンズから、今年ふたり目のルーキー♯4武居 剛がこのレースで公式戦デビューを飾りました。チャンピオン争いは同チームの♯2大野俊哉が圧倒的に有利な状況ですが、チームメイトの♯24田辺良輔と、何度も王座に輝いた実績をもつベテランの♯11八田新一にもチャンスは残されています。

第3戦では「5強の争い」と解説しましたが、最終戦はさらに実力が接近。過去2戦連続ポールだった田辺が予選で7番手に沈むという波乱の展開となりました。ポールポジションは3年連続チャンピオンながら、今季はアクシデントで連覇の可能性が消えたコーンズ勢エースの♯1雨宮恵司。これに大野が続き、3番手は♯11八田新一。そして♯48芝田敦史と♯8福永健二、♯43大井正伸という順でグリッドを獲得しました。

決勝では八田が抜群のスタートで、雨宮と大野のコーンズ勢に割って入り、復調した芝田が虎視眈々とチャンスを窺う展開に。そして序盤で大井と接触した福永も、さながら手負いの獅子状態で驚異の追い上げを見せて首位にからむ「新5強の争い」になりました。大井は接触の影響でタイヤが干渉してリタイアを余儀なくされ、田辺は第3戦決勝からの不調を引きずってトップグループから脱落しました。

そして10周目のファイナルラップに入った直線で、福永に続く2番手にいた大野のポジションが、今回はもっとも有利な場所になりました。スリップストリームで抜け出して、1コーナーにトップで進入した大野は、そのままリードを保ってトップチェッカー。今季3勝目を飾り、5シーズン目で初のシリーズチャンピオンも獲得しました。なお2番手チェッカーの福永はペナルティで40秒加算。2位が八田で、3位が芝田という結果になりました。

なお、N2規定の1.6ℓの自然吸気エンジンで争うNA1600レースには、♯31高橋賢一がNDC-tokyoロードスター(NB6C)で唯一のマツダ勢として参戦。予選5番手から決勝も5位という結果に終わりました。

来たる2015年のシーズンも、富士チャンピオンレースシリーズは多くのマツダ車フリークたちで賑わうことでしょう。世界でも屈指のスケールを誇り、世界遺産の絶景を望むこのサーキットに、ぜひ皆さんも一度足をお運びください。

■ 富士チャンピオンレース
http://www.fsw.tv/1ch/1_5original/index.html

■ メインPhoto:ロードスターカップNA/NBの決勝スタート直後にアクシデントが発生。ポストでは早くもイエローフラッグがダブル振動で出されている

Photo and Text by T. Ishida +1

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