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日本国内レース

  • 2018/09/07
  • OTHER(日本)

富士チャンRSCは池島実紅が前年王者を返り討ちにして2連勝

2018年の富士チャンピオンレースシリーズ(富士チャン)の第3戦が8月25〜26日に開催されました。この週末はマツダ車が参加する多くのカテゴリーが実施。さらに「人馬一体ドライビングアカデミー」が参戦中のインタープロトシリーズ(IPS)の第2ラウンドも行われました。

最多の29台がエントリーした26日のロードスターカップ(RSC)第2戦では、5月の開幕戦でデビューし、女性初の総合優勝を飾った1.8クラスの♯11池島実紅が、2連勝を達成しました。今回は昨年のNB8クラスのチャンピオン、♯21山平健太郎との激戦を制した価値ある勝利です。池島はこの週末、FCR-VITAと女性だけのワンメイク「KYOJO-CUP」にも出場というトリプルエントリー。KYOJOでも2位入賞と大活躍でしたが、RSCの予選ではクラス・総合とも3番手に終わります。しかし決勝では、絶妙のクラッチミートでスタート直後にトップに浮上。その後は山平に背後に迫られ、抜きつ抜かれつという局面もありましたが、8周目となるファイナルラップで前に出てからは先頭を譲らず、0.139秒という僅差ながら逃げ切りに成功しました。実はこのRSC 1.8クラスはタイヤサイズの選択に幅があり、山平は205/45R16、池島は195/50R15をそれぞれチョイス。高速コーナーで有利な16インチに対して、立ち上がりの加速が鋭い15インチという違いがあります。池島は「予選は内圧で失敗しましたが、決勝はライバルと速さが違うところも上手く対応できました。連勝できたので、チャンピオンを狙います」とコメントしました。

RSCではそのほか、1.6クラスでベテランの♯76辻本均が開幕2連勝を達成。前回は成立しなかった1.5オープンクラスは♯23山川穣が、このクラスで嬉しい初優勝を飾りました。またNCとNDのRFが参戦する2.0オープンクラスでは、改造範囲の狭いチャレンジクラス仕様のNCを駆る♯8菊池聡が2番手に3.5秒という差をつけて圧勝。菊池は「パーティレースにも興味があるので、筑波のライセンスを取得予定です」と新たな計画を明かしました。最後にRSC1.5チャレンジクラスですが、ここにはパーティレースとほぼ共通の仕様のNDが9台参戦。激戦の開幕戦を制した♯3寺下皓大が、今回はリードを広げて2連勝。NR-Aではないため富士オンリーの寺下は「今日は調子がよかったのですが、皆さんとの差はわずか。次も緊張感を持って戦います」と語りました。

25日の土曜日にはロードスターN1の第3戦も行われ、7台がエントリー。予選は♯43大井正伸が3年ぶりにポールを獲得するも、決勝はスタートに失敗します。逆に♯01大野俊哉が混走の86/BRZ勢のスリップストリームを巧みに利用してリードを広げ、今季2勝目。2位に♯48芝田敦史、3位に♯10雨宮恵司が入賞した結果、この3名のみが今回ポイントを獲得して、チャンピオンの可能性を残しました。大野は「今日は頭もいっぱい使いました。前回で連勝が止まりましたが、切り替えて5年連続チャンピオンを目指します」と次を見据えています。

マツダのテストドライバー虫谷泰典と、新進気鋭のプロ・山下健太が交代で♯55人馬一体ドライビングアカデミーのステアリングを握るIPSの第2ラウンドは、いつものように2デー開催。土曜日の午前にそれぞれ予選が行われ、午後には虫谷がジェントルマンの第3戦決勝に出場。5番グリッドから上位進出を目指します。総合ではひとつ順位を落とした6番手でファイナルラップに入りましたが、最終コーナーで挙動を乱した虫谷のマシンは激しくクラッシュ。レース専用車だけにキャビン部分は無事でしたが、念のために病院に搬送されました。

もちろん、この週末に関しては♯55人馬一体ドライビングアカデミーはリタイアとなりました。しかしながら、このプロジェクトを推進しているマツダの藤原清志副社長はMZRacingの取材に対して、「次がいつになるかは別として、参戦は必ず継続します」と力強くコメント。本稿執筆時点では退院して自宅静養中の虫谷も、「今回は自分の未熟さが招いたことですが、再び挑戦の機会を求めてまいります」とのことだった。

次の富士チャンは10月6〜7日の週末ですが、ここは参戦復帰が微妙なインタープロトのみ。さらに11月3〜4日にはRSCとデミオレースの第3戦と、NA1600の最終戦が予定されています。

Photo and Text by T. Ishida +1

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